Earth Compass

Daily Earth Risk Report

2026年8月8日(土)08:00 JST版
主要情報確認:8月8日08:00頃

Earth Compassは地震予知ではありません。
気象庁、国土地理院、NICTなど専門機関の公開データを統合し、「現在、平常時に比べて何を警戒すべきか」を整理するリスク評価です。科学的に確立されていない電離圏・太陽活動等は補助観測に限定し、地震警戒判定の直接根拠には使用しません。

本日の総合判定

🟡 日本全国:注意

🔴 熊本・九州中部:高警戒

Earth Score:70 / 100
前日:71 → 本日:70(−1)
評価確度:高

本日の最大の更新は2点です。

第一に、熊本では地震回数が大局的に減少しています。気象庁による8月7日12時現在の集計では、7月28日のM7.1以降、震度1以上は563回。直近24時間では12回まで減少しました。ただし気象庁は依然として活動を「活発」と評価し、8月4日から1週間程度は最大震度5強程度以上の地震に注意としています。Japan Meteorological Agency

第二に、昨日8月7日17時に最新の南海トラフ定例評価が公表されました。8月2日に日向灘でM5.3が発生し、四国西部で深部低周波地震・短期的ゆっくりすべりも継続していますが、気象庁は総合的に、大規模地震発生の可能性が平常時より相対的に高まったと考えられる特段の変化はないと判断しました。Japan Meteorological Agency

したがって全国スコアは1ポイント低下させますが、熊本・九州中部の「高警戒」は維持します。

※Earth ScoreはEarth Compass独自の相対指標であり、政府・気象庁等の公式指数ではありません。


Earth Delta|前日からの変化

観測項目8月7日→8月8日本日評価
熊本の有感地震直近24時間12回へ減少↘ 改善
熊本公式評価「依然として活発」を継続🔴
熊本・九州中部強い続発地震への注意期間内🔴 高警戒
南海トラフ8/7最新定例評価が公表🟢 通常
日向灘8/2 M5.3を評価済み🟡 注視
南海トラフ深部微動四国西部で継続🟡 観測継続
首都圏新たな短期異常評価なし🟢 通常
沖縄・八重山警戒引き上げ材料なし🟢 通常
地磁気静穏🟢
電離圏概ね静穏⚪ 判定には不使用

地域別リスク

地域判定前日比主な根拠
日本全国🟡 注意熊本の高い活動を継続監視
熊本・九州中部🔴 高警戒活動は減少するも震度5強以上への公式注意継続
九州広域🟠 警戒熊本震源域の広がり・二次災害
日向灘🟡 注意8/2 M5.3を最新南海トラフ評価で確認
南海トラフ🟢 通常8/7評価で特段の変化なし
東北・三陸沖🟡 注意既往の大地震後活動を継続監視
首都圏🟢 通常新たな短期異常の公式評価なし
沖縄・八重山🟢 通常新たな地震・津波警戒情報なし

1.熊本・九州中部

🔴 高警戒

8月7日12時現在、7月28日の本震以降に震度1以上を観測した地震は563回です。Japan Meteorological Agency

最大震度回数
71
5弱5
421
356
2144
1336
合計563

注目すべきなのは、8月6日12時から7日12時までの24時間では12回まで低下していることです。これは減衰傾向を裏付ける材料です。

一方、気象庁の表現は明確です。

地震発生数は大局的には緩やかに減少しているものの、地震活動は依然として活発

さらに、強く揺れた地域では8月4日から1週間程度、最大震度5強程度以上の地震への注意が必要としています。Japan Meteorological Agency

Earth Compass判断

改善傾向は明確。しかし「高警戒解除」にはまだ早い。

地震回数だけを見るとピークアウトしていますが、一連の活動では震度5弱クラスが間欠的に再発しており、すでに損傷した建築物・斜面では比較的小さな揺れでも二次被害につながります。


2.南海トラフ

🟢 通常

本日、重要な最新評価を反映

昨日8月7日17時、第108回「南海トラフ沿いの地震に関する評価検討会」の結果が公表されました。

結論は、

現在のところ、南海トラフ沿いの大規模地震発生の可能性が、平常時と比べ相対的に高まったと考えられる特段の変化は観測されていない。

です。Japan Meteorological Agency

これは昨日までの「7月7日の評価に基づく暫定判定」から更新された重要情報です。

今回確認された現象

① 日向灘 M5.3

8月2日04時10分、日向灘の深さ21kmでM5.3が発生しました。

発震機構は東西方向に張力軸を持つ正断層型で、フィリピン海プレート内部の地震と評価されています。気象庁は、その規模から南海トラフのプレート間固着状態の特段の変化を示すものではないと判断しました。Japan Meteorological Agency

② 深部低周波地震・微動

  • 四国中部:7月16~23日
  • 紀伊半島西部:7月20~23日
  • 四国西部:7月29日から継続

これらと同期して、ひずみ計や傾斜計でわずかな地殻変動が観測されています。Japan Meteorological Agency

③ ゆっくりすべり

気象庁は上記を、プレート境界深部の短期的ゆっくりすべりに伴う現象と評価しています。

また2022年初頭から、静岡県西部~愛知県東部で長期的ゆっくりすべりが続き、その中心が渥美半島周辺から浜名湖東側へ移動しています。Japan Meteorological Agency

ただし、いずれも従来から繰り返し観測されてきた種類の現象です。

本日の結論

🟢 南海トラフ短期判定:通常

ただし「安全」という意味ではありません。気象庁自身、M8~9級の南海トラフ地震について、平常時でも長期的な切迫性が高い状態としています。Japan Meteorological Agency


3.日向灘

🟡 注意

今回から南海トラフ全体とは別に、日向灘を独立監視項目として強化します。

理由は8月2日のM5.3です。

ただし今回の地震はプレート境界ではなくフィリピン海プレート内部で、南海トラフの固着状態に特段の変化を示す地震ではないと気象庁が評価しています。Japan Meteorological Agency

したがって「警戒」ではなく注意とします。


4.地殻変動|GEONET・SAR

🔴 熊本周辺:顕著

国土地理院の精密解析では、熊本地震に伴い電子基準点「千丁」で、

北東方向へ約87cm
+ 約32cmの沈降

など、熊本県を中心に大きな地殻変動が確認されています。GSI Japan

速報解析では「城南」で北へ約40cm、「泉」で南へ約17cmの変動も観測されました。GSI Japan

SAR解析でも日奈久断層帯周辺に大きな変位が確認されています。GSI Japan

重要な解釈

これは主として、

「次の地震が近い」ことを示すデータではなく、「7月28日に断層が大きく動いた結果」

です。

今後Earth Compassでは、絶対変位量よりも余効変動の速度・方向が突然変化するかを重点監視します。


5.海底観測

🟢 新たな異常評価なし

S-net、DONET、N-net、海底GNSS-Aなどは、日本海溝・南海トラフ・日向灘の海底地震と地殻変動を監視しています。

8月7日の南海トラフ総合評価には、防災科研をはじめ複数研究機関の観測データも用いられています。その総合判断として、プレート境界固着状態に特段の変化を示すデータは得られていません。Japan Meteorological Agency

したがって、海底観測を理由とした独自の警戒引き上げは行いません。


6.首都圏

🟢 通常

本日朝までに、首都圏について短期的な地震発生リスクの上昇を示す専門機関の新たな評価は確認されていません。

引き続き、

  • 茨城県南部
  • 千葉県北西部
  • 神奈川県西部
  • 相模トラフ
  • 伊豆・小笠原
  • GEONET非定常変動

を独立監視します。

首都圏は**「発生確率」以上に「発生した場合の被害規模」が非常に大きい地域**です。「通常」でも家具固定・非常電源・帰宅困難対策は維持してください。


7.沖縄・八重山

🟢 通常

石垣島、西表島、与那国島周辺について、短期判定を「注意」以上へ引き上げる新たな公式地震・津波・地殻変動情報は確認されていません。

熊本、日向灘、南海トラフの活動から八重山の短期リスク上昇を導く科学的根拠もありません。

八重山で最も重要な行動基準

海上、船、リーフ外にいる際、

強い揺れ
弱くても長い揺れ
異常な引き潮・海面変化

のいずれかを感じた場合は、Earth Compassの判定にかかわらず直ちに帰岸・高台避難を開始してください。

津波の場合、詳細情報を確認してから動くより、自然現象をトリガーに行動することが重要です。


8.東北・三陸沖

🟡 注意

6月25日の岩手県沖M7.2後の活動を継続監視します。

現時点で警戒へ引き上げる新たな公式情報は確認していません。

熊本との「連動」を想定する科学的根拠もないため、独立した地域活動として評価します。


9.太陽活動・地磁気

☀️ 太陽活動:🟡 やや活発

🧲 地磁気:🟢 静穏

NICTの最新宇宙天気情報では、太陽活動はやや活発、地磁気活動は静穏で、今後数日間も静穏な状態が予想されています。Space Weather Forecast

地磁気変動はGNSS測位、短波通信、衛星運用などには実際に影響します。

しかし、

太陽フレア・太陽風・地磁気活動から地震発生日時や震源を予測する手法は確立されていません。

したがってEarth Scoreへの加点は0です。


10.電離圏・TEC

⚪ 概ね静穏

地震判定への加点:0

NICTの最新評価では、F領域臨界周波数と日本上空TECは概ね静穏で、今後1日間も概ね静穏と予測されています。Space Weather Forecast

TECは、

  • 太陽活動
  • 地磁気嵐
  • 時刻
  • 季節
  • 緯度
  • 大気波動
  • プラズマバブル

など多くの要因で変化します。NICTも、過去27日間の中央値からの統計的偏差などを利用して電離圏嵐を評価しています。Space Weather Forecast

地震前のTEC異常を扱う研究は存在しますが、再現可能な短期地震予測法としては確立されていません。

Earth Compassでは記録しますが、警戒判定には使用しません。


前日との比較

指標8月7日8月8日
日本全国🟡 注意🟡 注意
熊本・九州中部🔴 高警戒🔴 高警戒
九州広域🟠 警戒🟠 警戒
日向灘🟡 注意
南海トラフ🟢 通常・暫定🟢 通常・確定評価更新
首都圏🟢 通常🟢 通常
沖縄・八重山🟢 通常🟢 通常
熊本直近24h有感減少傾向12回
南海トラフ定例評価発表待ち8/7最新評価反映
地磁気静穏静穏
電離圏乱れ概ね静穏
Earth Score7170 ↓

今日の防災コメント

🔴 熊本・九州中部

活動は確実に減少方向ですが、「減少している=強い地震がもう起きない」ではありません。

特に8月11日頃までは気象庁が示す強い続発地震への注意期間内です。

損傷した建物・瓦・ブロック塀・石垣には近づかず、崖や地割れのある斜面では降雨にも注意してください。就寝場所では、家具・ガラスの転倒方向を避け、靴・ライト・スマートフォンをすぐ取れる場所に置いてください。Japan Meteorological Agency

🟡 全国共通

今日は**「寝ているときに地震が来た場合」だけを想定して30秒確認**してください。

寝室から玄関まで何も踏まずに歩けるか、倒れて出口を塞ぐ家具がないか、ライトと靴が手に届くか。この3点だけでも夜間地震の負傷リスクを下げられます。


🌍 Earth Compass 総括

本日はEarth Scoreを71→70へ1ポイント引き下げます。熊本の地震回数は明確に減少していますが、気象庁が強い続発地震への注意を継続しているため「高警戒」は維持します。

そして本日の重要な新情報は、8月7日の最新南海トラフ定例評価です。

日向灘M5.3、四国西部の深部微動、短期的・長期的ゆっくりすべりなど複数の現象が実際に観測されています。しかし、それらを含めて専門家が総合評価した結果、

「プレート境界の固着状態に特段の変化はない」
「大規模地震発生可能性が平常時より相対的に高まったとは評価しない」

という結論です。Japan Meteorological Agency

これは非常に重要です。

Earth Compassでは今後も、「何か変化があった」ことと、「危険度が上がった」ことを明確に分けて評価します。

気象庁・南海トラフ地震関連情報
気象庁・令和8年熊本地震情報
国土地理院・熊本地震の地殻変動
NICT・宇宙天気予報

Earth Compass
予知ではなく、確かな観測から。

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