Earth Compass|2026年11月7日

関東東方沖でM6.1・最大震度3、津波予報や南海トラフ、地殻変動、宇宙天気を最新データで統合評価

日本列島・地震活動・地殻変動・宇宙天気 統合リスクレポート

OBSERVE · ANALYZE · PREPARE — For a Safer Tomorrow

発行日:2026年11月7日(土)
観測基準:日本時間07:30
地震集計期間:11月6日07:30〜11月7日07:30
対象:日本全国・首都圏・南海トラフ・沖縄・八重山・環太平洋地域

本号は、気象庁、国土地理院、防災科学技術研究所、NICT、NOAAなどの公開データを統合し、観測事実、科学的評価、防災対応上の判断を区別して作成しています。


【本日の最重要情報】

関東東方沖でM6.1、最大震度3

千葉県九十九里・外房には津波予報(若干の海面変動)を発表

昨日11月6日19時39分頃、関東東方沖でM6.1の地震が発生しました。

震源は犬吠埼の東南東約140km、深さ約10kmです。

宮城県、福島県、茨城県で最大震度3を観測し、北海道から東海地方まで広い範囲で揺れが確認されました。

気象庁は19時53分、千葉県九十九里・外房に津波予報(若干の海面変動)を発表しました。

予想される海面変動は0.2m未満で、津波による被害の心配はないとされています。

この津波予報は昨夜の地震に対して発表されたものです。最新の津波情報は気象庁の発表で確認してください。

気象庁が発震機構を解析

今回の地震について、気象庁はCMT解析結果を公開しています。

項目観測・解析結果
発生日時11月6日19時39分
震源地関東東方沖
マグニチュードM6.1
震源の深さ約10km
最大震度震度3
モーメントマグニチュードMw6.1
CMT解析によるセントロイド深さ40km
発震機構正断層型

震源の深さ約10kmと、CMT解析のセントロイド深さ40kmは、異なる手法で求めた値です。

セントロイドは地震全体の断層運動を代表する位置であり、最初に破壊が始まった震源とは異なります。

10月29日の千葉県北東部M5.5との違い

10月29日に発生した千葉県北東部M5.5は、太平洋プレートとフィリピン海プレートの境界で発生した逆断層型の地震でした。

一方、昨日の関東東方沖M6.1は正断層型です。

両地震は震源位置と発震機構が異なります。

このため、今回のM6.1を10月29日のM5.5の余震とみなす根拠はありません。

また、今回の地震によって首都直下地震の発生が切迫したと判断する科学的根拠もありません。


本日のEarth Compass総合評価

🟡 日本全国:注意 → 維持

🟠 関東東方沖:警戒 ↑ 新規重点監視

🟡 千葉県北東部・首都圏:注意 → 維持

🟡 和歌山県北部:注意 ↑

🟡 山口県中部:注意 ↑

🟢 南海トラフ:通常 → 公式評価を維持

🟡 石垣島・西表島・与那国島:注意 → 維持

今回のM6.1を受け、関東東方沖をEarth Compass独自の「警戒」に指定します。

これは規模の大きな地震が発生した海域について、その後の地震活動と津波観測の確認を優先するための判定です。

気象庁が新たな地震警報や津波警報を発表しているという意味ではありません。

また、新たな大地震が発生することを予測したものでもありません。


1.直近24時間の国内地震活動

🟡 全国:注意 → 維持

2026年11月6日07:30〜7日07:30

発生日時震源地M深さ最大震度
11/06 09:06相模湾3.7約140km1
11/06 19:39関東東方沖6.1約10km3
11/06 22:04北海道北西沖3.3約10km2
11/06 22:43淡路島付近3.1約10km1
11/07 03:02和歌山県北部3.5約10km2
11/07 03:51和歌山県北部2.1ごく浅い1
11/07 03:54和歌山県北部2.3ごく浅い1
11/07 06:30山口県中部2.9約10km2

直近24時間の有感地震:8回

震度1以上を観測した地震の公開履歴に基づく暫定集計です。

なお、和歌山県北部の小規模地震については、配信機関によって発生時刻の分表示に約1分の差があります。表では気象情報配信サービスの表示を採用しています。

前日との比較

観測項目11月7日朝11月6日朝前日比
国内有感地震8回3回↑ 5回増
最大マグニチュードM6.1M4.3↑
最大震度震度3震度2↑
M4.0以上の有感地震1回1回→
全国総合判定🟡 注意🟡 注意→
関東東方沖🟠 警戒—(前日は一覧外)↑
千葉県北東部🟡 注意🟡 注意→

本日の地震活動の特徴

全国の有感地震は前日の3回から8回へ増加しました。

最大マグニチュードはM4.3からM6.1に上昇しています。

特に注目されるのは、関東東方沖でM6.1が発生したことと、和歌山県北部で短時間に3回の有感地震が確認されたことです。

ただし、これらは地理的に離れた震源域での活動です。

全国の有感地震回数が増加したことだけで、日本列島全体の地震発生リスクが一斉に上昇したとは判断できません。

また、今回の集計は震度1以上の地震に限定されています。

微小地震を含めた活動度を厳密に比較するには、気象庁の震源カタログや防災科学技術研究所の高感度地震観測データによる解析が必要です。


2.全国・地域別地震活動リスク評価

Earth Compass監視判定一覧

地域本日判定前日比主な判断根拠
日本全国🟡 注意→有感地震8回、最大M6.1
関東東方沖🟠 警戒↑11/6 M6.1、津波予報発表
千葉県北東部🟡 注意→10/29 M5.5、11/3 M4.7後
首都圏・関東🟡 注意→関東周辺の複数の震源域を監視
茨城県北部🟢 通常→新たな顕著な有感地震なし
和歌山県北部🟡 注意↑11/7未明に有感地震3回
山口県中部🟡 注意↑11/7 06:30 M2.9
淡路島付近🟡 注意↑11/6 M3.1
北海道北西沖🟡 注意↑11/6 M3.3
福島県沖🟡 注意→11/6 M4.3後の経過監視
宮城県沖🟡 注意→11/5 M4.1後の経過監視
岩手県沖・三陸沖🟡 注意→既知の地震活動・余効変動
北海道東部・釧路地方🟡 注意→11/1 M2.7、10/29 M4.4後の経過監視
石川県能登地方🟡 注意→既知の地震活動を監視
島根県東部🟢 通常→新たな顕著な有感地震なし
紀伊水道🟢 通常→新たな顕著な有感地震なし
三重県南東沖🟡 注意→11/1 M6.1深発地震後
愛知県西部🟢 通常→11/1 M3.6後、新たな有感地震なし
岐阜県飛騨地方🟢 通常→11/2 M2.5後、新たな有感地震なし
長野県南部🟢 通常→新たな顕著な有感地震なし
熊本県熊本地方🟡 注意→令和8年熊本地震後の活動
熊本県天草・芦北地方🟡 注意→既知の地震活動・余効変動
鹿児島県薩摩地方🟡 注意→11/5の小規模地震後
南海トラフ🟢 通常※→10/7の公式評価を維持
日向灘・宮崎県沖🟡 注意→既知の海溝型地震活動
種子島近海🟡 注意→10/31 M4.0が2回
硫黄島近海🟡 注意→11/4 M5.4後の経過監視
父島近海🟡 注意→11/1 M4.3後の経過監視
小笠原諸島西方沖🟡 注意→10/25 M7.0後の経過監視
奄美大島近海🟢 通常→新たな顕著な有感地震なし
沖縄本島・宮古島🟢 通常→新たな有感地震なし
石垣島・西表島・与那国島🟡 注意→9/30 M6.0後の経過監視

※前日比の矢印は監視優先度の変化を示します(↑=注視を強める、→=変化なし、↓=注視を弱める)。地震発生確率の上昇・低下を示すものではありません。

※南海トラフの「通常」は、気象庁の最新定例評価で平常時からの特段の変化が認められていないという意味です。

Earth Compassの4段階判定

判定判断基準
🟢 通常新たな顕著な活動変化が確認されず、通常監視を継続
🟡 注意新たな観測事象や既知の活動について経過監視を優先
🟠 警戒規模の大きな地震や強い揺れ、公式の注意喚起を受け、防災対応を強化
🔴 高警戒重大な災害や緊急情報に基づき、直ちに安全確保や避難が必要

この4段階は、Earth Compass独自の観測状況と防災対応の優先度です。

気象庁の警報・注意報や、地震の短期発生確率を示すものではありません。


3.関東東方沖・首都圏

🟠 警戒 ↑【M6.1発生】

正断層型の地震

今回の関東東方沖M6.1について、気象庁のCMT解析では正断層型の発震機構が確認されています。

正断層型は、地殻やプレートが引っ張られる方向の応力を受け、断層の一方が相対的に下がるように動く地震です。

一方、10月29日の千葉県北東部M5.5は、プレート境界で発生した逆断層型でした。

したがって、両地震を一連の余震活動として扱うことは適切ではありません。

今回の地震について、震源がプレート境界、プレート内部、あるいは海溝外側のどの構造に属するかは、詳細な位置関係と発震機構の検討が必要です。

震度分布の特徴

今回のM6.1では、関東だけでなく東北地方でも最大震度3が観測されました。

震度3が観測された主な地域は次のとおりです。

都県主な震度3観測地域
宮城県石巻市、名取市、角田市、岩沼市など
福島県福島市、郡山市、白河市、いわき市など
茨城県日立市、ひたちなか市、大洗町、東海村

震源から比較的離れた地域でも揺れが観測されており、地震波の伝わり方を考える上でも重要な事例です。

津波予報との関係

昨夜の地震では、九十九里・外房に津波予報が発表されました。

ただし、今回の津波予報は「若干の海面変動」であり、津波警報や津波注意報とは異なります。

発表された予想では、被害を生じる津波は想定されていません。

一方、海域で発生する地震では、規模と震源位置だけでなく、海底の断層運動の形態が津波の発生に関係します。

Earth Compassでは、地震活動に加えて海面変動の観測結果を確認することを重視します。

Earth Compassの判断

関東東方沖:🟠 警戒・新規指定

M6.1の地震が発生したことから、今後の震源分布、発震機構、地震活動の推移を重点監視します。

ただし、今回の地震から新たな大地震の発生時期を予測することはできません。

また、千葉県北東部については「注意」を維持します。

防災コメント

関東地方の沿岸部では、津波情報の種類と意味を改めて確認してください。

大きな揺れを感じた場合や、弱くても長くゆっくりとした揺れを感じた場合は、津波警報の発表を待たずに海岸から離れ、安全な場所へ避難することが重要です。


4.和歌山県北部・紀伊半島

🟡 注意 ↑【未明に3回の有感地震】

和歌山県北部でM3.5

本日03時02分頃、和歌山県北部を震源とするM3.5、最大震度2の地震が発生しました。

震源の深さは約10kmです。

大阪府岬町、和歌山県和歌山市で震度2を観測しました。

その後、03時51分頃と03時54分頃にも、同じ震央地名で小規模な地震が発生しています。

南海トラフとの関係

和歌山県は南海トラフ巨大地震への備えが重要な地域です。

しかし、今回のM3.5は和歌山県北部の比較的浅い場所で発生しています。

この地震を南海トラフのプレート境界深部で発生するゆっくりすべりや深部低周波地震と直接結びつける根拠はありません。

また、短時間に3回の小規模地震が発生したことだけで、南海トラフ巨大地震の発生可能性が高まったとは判断できません。

Earth Compassの判断

和歌山県北部:🟡 注意 ↑

短時間に複数の有感地震が確認されたため、地域の監視優先度を高めます。

ただし、今回の地震から大地震の切迫を示す科学的根拠は確認されていません。

防災コメント

和歌山県北部では、家具の固定、寝室の落下物対策、建物周辺の安全確認を継続してください。

沿岸部では、地震発生時の津波避難経路についても確認しておくことが重要です。


5.山口県中部・中国地方

🟡 注意 ↑【本日06時30分 M2.9】

本日06時30分、山口県中部を震源とするM2.9、最大震度2の地震が発生しました。

震源の深さは約10kmです。

山口市で震度2、防府市で震度1を観測しました。

この地震による津波の心配はありません。

Earth Compassの判断

山口県中部:🟡 注意 ↑

本日朝に新たな有感地震が発生したことを受けた監視上の変更です。

ただし、今回のM2.9だけで地域全体の地震活動が活発化したとは判断できません。

また、11月6日22時43分に発生した淡路島付近M3.1との関連性についても、現時点で直接結びつける根拠はありません。


6.南海トラフ

🟢 通常 → 公式評価を維持

気象庁の最新評価

11月7日朝時点で最新の南海トラフ地震関連解説情報は、2026年10月7日に発表されたものです。

第110回南海トラフ沿いの地震に関する評価検討会では、次の評価が示されています。

南海トラフ沿いの大規模地震について、平常時と比較して発生可能性が相対的に高まったと判断できる特段の変化は観測されていません。

深部低周波地震・ゆっくりすべり

10月7日の公式評価では、四国東部・中部・西部、東海地方などで深部低周波地震が観測されています。

これらとほぼ同期して、周辺のひずみ計や傾斜計にわずかな地殻変動が確認されています。

また、静岡県西部から愛知県東部では、2022年初頭から長期的ゆっくりすべりに関連すると考えられる地殻変動が続いています。

気象庁は、これらの現象を従来から繰り返し観測されてきたものと評価しています。

直近の地震との関係

直近24時間の主な地震は、関東東方沖M6.1、和歌山県北部M3.5、山口県中部M2.9などです。

しかし、これらの地震を南海トラフ巨大地震の前兆として扱う根拠はありません。

また、10月7日の定例評価は、それ以降に発生した地震を含めて解析した最新の総合評価ではありません。

Earth Compassの判断

南海トラフ:🟢 通常 → 維持

ただし、南海トラフM8〜9級地震は、平常時でも長期的な発生可能性が高いと評価されています。

「通常」は安全宣言ではありません。


7.沖縄・八重山

🟡 石垣島・西表島・与那国島:注意 → 維持

直近24時間の地震活動

11月6日07時30分から7日07時30分までの公開地震履歴では、石垣島・西表島・与那国島周辺で新たな震度1以上の地震は確認されていません。

沖縄本島・宮古島周辺についても、今回の集計期間に新たな有感地震は確認されていません。

9月30日の与那国島近海M6.0

9月30日には、与那国島近海でM6.0、最大震度3の地震が発生しました。

この地震から5週間以上が経過しています。

今回の公開履歴では新たな顕著な有感地震は確認されていません。

ただし、震度1未満の微小地震はこの集計に含まれていません。

そのため、八重山周辺の地震活動全体が完全に収束したとは判断できません。

八重山の地殻変動

国土地理院が10月8日に公表した全国月次GNSS解析では、沖縄地方について特段の変化は報告されていません。

ただし、対象期間は2026年8月中旬から9月中旬です。

9月30日の与那国島近海M6.0以降の地殻変動を評価した資料ではありません。

Earth Compassの判断

石垣島・西表島・与那国島:🟡 注意 → 維持

これは既知の地震後の経過監視を継続するという意味であり、巨大地震の短期発生確率が上昇したという判断ではありません。

沖縄本島・宮古島は「通常」を維持します。

八重山の防災コメント

八重山では、地震による揺れだけでなく津波への備えが重要です。

特に、石垣島、西表島、与那国島の海岸、港、釣り場、シュノーケリングポイントなどでは、緊急時の避難経路を事前に確認してください。

強い揺れ、または弱くても長くゆっくりとした揺れを感じた場合には、津波警報を待たずに海岸から離れ、高台などへ避難することが重要です。

船釣りやマリンツアーでは、船長・ガイドと緊急時の連絡手段や避難方針を共有しておくことが大切です。


8.地殻変動(GNSS)

🟡 継続監視【東北・熊本の余効変動】

国土地理院の最新全国月次解析

11月7日朝時点で、国土地理院の最新の全国月次解析は10月8日公表の「令和8年9月の地殻変動」です。

観測対象期間は2026年8月中旬から9月中旬です。

主な観測結果

地域地殻変動の観測結果
北海道・東北2011年および2026年の大地震後の余効変動
関東・中部解析対象期間中、特段の変化なし
近畿・中国・四国熊本地震後の余効変動
九州令和8年熊本地震後の余効変動
沖縄解析対象期間中、特段の変化なし
静岡県西部〜愛知県東部長期的ゆっくりすべりに関連する変動
硫黄島地殻変動が継続

国土地理院は、東北地方では2011年東北地方太平洋沖地震、2026年4月20日の三陸沖地震、6月25日の岩手県沖地震後の余効変動を報告しています。

また、熊本県周辺では2026年7月28日の熊本地震後の余効変動が観測されています。

前日からの変化

全国月次解析は、前日のレポートと同じ資料です。

11月6日から7日にかけての地殻変動は、次回以降の解析結果で評価します。

昨夜の関東東方沖M6.1に伴う地殻変動の有無も、今後の国土地理院の解析結果で評価します。

新たな変化が公表されていないことと、実際に変化が発生していないことは異なります。

Earth Compassの判断

地殻変動は「継続監視」を維持します。

余効変動やゆっくりすべりは、地下の活動を理解するための重要な観測結果です。

ただし、これらの現象だけで新たな巨大地震の発生時期を予測することはできません。


9.海底観測・津波観測

🟡 観測品質上の注意

N-net・DONET・S-net

日本周辺では、防災科学技術研究所などが複数の海底地震・津波観測網を運用しています。

観測網主な対象海域役割
S-net日本海溝・千島海溝周辺地震・津波の海底観測
DONET熊野灘・紀伊半島沖南海トラフ周辺の地震・津波観測
N-net高知県沖〜日向灘地震・津波の早期検知

N-netの観測体制

気象庁は2026年3月12日から、N-net沿岸システムの地震観測データを緊急地震速報に活用しています。

これにより、四国沖から日向灘にかけて発生する地震について、緊急地震速報の発表が最大6秒程度早まることが期待されています。

N-net全体では最大20秒程度の迅速化が期待されています。

これは地震発生後の揺れを迅速に検知するための仕組みであり、地震の予知ではありません。

DONETの観測休止情報

防災科学技術研究所の公開ページには、DONET1で11点、DONET2で3点、合計14観測点の休止情報が掲載されています。

ただし、この情報の更新日は2026年5月11日です。

最新の観測点の稼働状況は、防災科学技術研究所の公開情報で確認してください。

南鳥島の遠地津波観測計

気象庁は10月7日、南鳥島の遠地津波観測計に障害が発生したことを公表しています。

障害は10月4日18時50分頃から発生しました。

気象庁によると、津波警報等の第1報は地震計データをもとに発表するため、この障害による影響はありません。

遠地津波の実況監視については、海外の津波観測点を活用して補完するとしています。

Earth Compassの判断

海底・津波観測は「観測品質上の注意」を維持します。

昨夜の関東東方沖M6.1に伴う海底の地殻変動や海底水圧の変化は、各機関の解析結果を待って評価します。

なお、観測機器の欠測や障害は、それ自体が地震活動の異常を意味するものではありません。


10.電離圏・太陽活動・地磁気

🔵 参考監視【11月7〜9日はG1規模の磁気嵐の可能性】

NOAA最新地磁気予報

NOAA Space Weather Prediction Centerが11月6日22時05分UTC、日本時間11月7日07時05分に発表した地磁気予報は次のとおりです。

今後3日間の最大予測Kp指数

日付(UTC基準)最大予測Kp評価
11月7日5.00G1規模の磁気嵐に相当
11月8日5.00G1規模の磁気嵐に相当
11月9日5.00G1規模の磁気嵐に相当

※数値は予測値であり、実測値ではありません。

今回の予報では、11月7日から9日にかけて、地磁気活動が強まる可能性があります。

地磁気嵐の発生確率

項目11/711/811/9
小規模磁気嵐35%35%35%
中規模磁気嵐25%25%25%
強い磁気嵐以上5%5%5%

NOAAは、コロナホール由来の高速太陽風の影響により、地磁気活動が強まる可能性を示しています。

ただし、これらは宇宙天気の予報です。

地震の発生確率を示すものではありません。

太陽活動

NOAAが11月6日12時30分UTCに公表した3日予報では、11月7日の太陽活動について次の確率が示されています。

項目11月7日の予測確率
R1〜R2級の電波障害35%
R3以上の電波障害10%
S1以上の太陽放射線嵐5%

太陽活動や地磁気活動の変化によって、GNSS測位、衛星通信、短波無線通信などに影響が生じる可能性があります。

地震との科学的関係

太陽活動、地磁気、電離圏と地震活動の関係については研究が続けられています。

しかし、これらの現象を利用して地震の発生日時・場所・規模を実用的な精度で予測する科学的方法は確立されていません。

米国地質調査所(USGS)も、宇宙天気と地震の因果関係は実証されていないと説明しています。

Earth Compassでは、太陽活動や地磁気の変化を地震リスク判定に加算しません。


11.NICTによる日本上空の電離層観測

🔵 参考監視【4地点とも現在は電離層嵐なし】

情報通信研究機構(NICT)が2026年11月7日07時00分に更新した電離層観測情報は次のとおりです。

F層臨界周波数の観測結果

観測地点本日07:0024時間前過去40日間の同時刻中央値
稚内(北海道)7.1MHz7.0MHz7.0MHz
国分寺(東京)8.1MHz7.3MHz7.2MHz
山川(鹿児島)7.0MHz5.8MHz6.6MHz
大宜味(沖縄)6.0MHz5.8MHz6.8MHz

4地点とも24時間前と比較してF層臨界周波数が上昇しました。

NICTの自動解析では、07時00分時点で4地点とも電離層嵐は発生していないと評価されています。

北海道・稚内

稚内では、F層臨界周波数が7.0MHzから7.1MHzへわずかに上昇しました。

一方、本日03時30分から04時15分にかけて、スポラディックE層の発達傾向が自動解析によって記録されています。

03時30分頃には、スポラディックE層臨界周波数が約18.9MHzという値を示しました。

ただし、これは自動解析値であり、解析誤差を含む可能性があります。

東京・国分寺

国分寺では、F層臨界周波数が7.3MHzから8.1MHzへ上昇しました。

過去40日間の同時刻中央値7.2MHzを上回っています。

ただし、現在は電離層嵐が発生していないと評価されています。

鹿児島・山川

山川では、F層臨界周波数が5.8MHzから7.0MHzへ上昇しました。

過去40日間の同時刻中央値は6.6MHzです。

現在は電離層嵐が発生していないと評価されています。

沖縄・大宜味

沖縄県大宜味村では、F層臨界周波数が5.8MHzから6.0MHzへ上昇しました。

過去40日間の同時刻中央値は6.8MHzです。

現在は電離層嵐が発生していないと評価されています。

また、本日04時15分頃にはスポラディックE層臨界周波数が約8.5MHzという値を示しました。

ただし、NICTは自動解析ではスポラディックE層とF層を混同するなど、解析誤差が含まれる場合があると説明しています。

そのため、今回の値を独立に確認された異常として扱うことは適切ではありません。

TEC・ROTIの評価

TECは電離圏に含まれる電子の総量を示す指標です。

ROTIはTECの時間変化率のばらつきを示し、電離圏の不規則な変動を把握するために使用されます。

これらは太陽活動、地磁気活動、季節、時間帯などの影響を受けます。

TEC・ROTIの異常の有無は、連続観測データの解析結果を待って評価します。

Earth Compassの判断

電離圏:参考監視

今回の関東東方沖M6.1と、NICTで観測された電離圏変動を直接結びつける科学的根拠はありません。

電離圏の変動を地震の前兆として扱うことはしません。


12.国内火山・海外火山活動

🟠 桜島:噴火警戒レベル3を継続

気象庁の11月6日最新解説情報

気象庁が11月6日16時00分に発表した火山の状況に関する解説情報の内容は次のとおりです。

11月2日から6日15時までの期間に、南岳山頂火口では2回の噴火が発生し、このうち1回が爆発でした。

噴煙は最高で火口縁上1,400mまで上昇しています。

また、弾道を描いて飛散する大きな噴石は、最大で火口から約1,000mまで達しました。

GNSS連続観測では、桜島島内の一部の基線で2026年5月頃から山体膨張に伴うと考えられるわずかな伸びが確認されています。

気象庁は、噴火警戒レベル3(入山規制)を維持しています。

Earth Compassの判断

桜島は火山活動の重点監視を継続します。

ただし、桜島の火山活動と今回の関東東方沖M6.1を直接結びつける科学的根拠はありません。

火山活動は地震活動とは区別して評価します。


🟢 雌阿寒岳:噴火警戒レベル1へ引き下げ

11月4日10時00分に変更

気象庁は11月4日、北海道の雌阿寒岳について、噴火警戒レベルを2から1へ引き下げました。

気象庁によると、2026年5月以降、火口付近の膨張を示す傾斜変動が認められなくなり、噴気活動も緩やかな衰退傾向にあります。

また、10月以降の地震活動も低調に推移しています。

ただし、活火山であることから、火口内やその近くでは火山ガスや火山灰の噴出に引き続き注意が必要です。

Earth Compassの判断

雌阿寒岳は、観測された火山活動の低下と公式判定に基づき、通常監視へ移行しています。

これは地震予測の指標ではなく、火山活動そのものの評価です。


🔵 アナク・クラカタウ:海外火山重点監視

インドネシアのアナク・クラカタウでは、2026年9月以降、活発な噴火活動が報告されています。

11月6日から7日朝にかけての噴火回数、SO₂放出量、山体変形量の推移は、現地観測機関の発表を待って評価します。

最新の火山警戒レベルは、インドネシア地質当局(MAGMA Indonesia)の発表で確認してください。

津波への影響

アナク・クラカタウでは、2018年に山体崩壊に伴う津波が発生しています。

そのため、噴火活動だけでなく山体変形や崩壊兆候の監視が重要です。

ただし、現時点の公開情報から、新たな山体崩壊や津波の発生が切迫していると判断する根拠はありません。

海外の火山活動を日本列島の地震リスクに直接加算することはしません。


13.本日の総合判定

🟡 日本全国:注意 → 維持

🟠 関東東方沖:警戒 ↑

🟡 和歌山県北部:注意 ↑

🟡 山口県中部:注意 ↑

🟡 千葉県北東部:注意 → 維持

🟢 南海トラフ:通常 → 公式評価を維持

🟡 石垣島・西表島・与那国島:注意 → 維持

2026年11月7日朝の観測結果を総合すると、日本国内では直近24時間に8回の有感地震が確認されました。

前日の3回から5回増加しています。

最大マグニチュードはM6.1、最大震度は3でした。

本日の特徴は、関東東方沖でM6.1の地震が発生したことです。

この地震では、千葉県九十九里・外房に若干の海面変動を予想する津波予報が発表されました。

気象庁の解析では正断層型の発震機構が確認されています。

一方、和歌山県北部では短時間に3回の有感地震が発生しました。

山口県中部でも今朝M2.9の地震が観測されています。

ただし、これらの地震を同一の広域的な地殻活動として結びつける根拠はありません。

南海トラフについては、最新の公式定例評価に変更は確認されていません。

東北地方と熊本県周辺では、既知の大地震後の余効変動を引き続き監視します。

沖縄・八重山では、新たな顕著な有感地震は確認されていません。

宇宙天気については、11月7日から9日にかけてG1規模の地磁気嵐が発生する可能性があります。

ただし、地磁気活動の変化を地震発生の前兆として扱うことはできません。

本日の最終判定

判定対象
🟢 通常南海トラフ公式評価、茨城県北部、愛知県西部、岐阜県飛騨地方、長野県南部、島根県東部、紀伊水道、奄美大島近海、沖縄本島・宮古島など
🟡 注意日本全国、福島県沖、宮城県沖、岩手県沖・三陸沖、北海道東部・釧路地方、北海道北西沖、千葉県北東部、首都圏・関東、石川県能登地方、淡路島付近、和歌山県北部、山口県中部、三重県南東沖、熊本県熊本地方、熊本県天草・芦北地方、鹿児島県薩摩地方、日向灘・宮崎県沖、種子島近海、硫黄島近海、父島近海、小笠原諸島西方沖、石垣島・西表島・与那国島など
🟠 警戒関東東方沖(Earth Compass独自の重点監視判定)
🔴 高警戒新たな国内指定対象なし

全国総合判定:🟡 注意 → 維持

今回の判定は、観測された地震活動と防災対応の優先度を整理したものです。

地震の発生日時・場所・規模を予知するものではありません。


14.本日の防災コメント

関東東方沖・千葉県沿岸

昨夜のM6.1では、千葉県九十九里・外房に若干の海面変動を予想する津波予報が発表されました。

今回の津波による被害の心配はないとされています。

ただし、今後も海域で地震が発生した場合には、地震情報だけでなく津波情報を確認してください。

特に釣りやマリンレジャーでは、津波注意報や警報が発表された場合、速やかに海から離れることが重要です。

千葉県北東部・首都圏

10月29日のM5.5で強い揺れを受けた地域では、引き続き建物や設備の損傷に注意してください。

家具の固定、寝室の落下物対策、避難経路の確認を継続してください。

和歌山県北部・紀伊半島

本日未明、和歌山県北部では短時間に3回の有感地震が確認されました。

小規模な地震活動ですが、揺れを感じた場合には、落下物や転倒物から身を守ることが重要です。

また、紀伊半島の沿岸部では、南海トラフ巨大地震への長期的な備えを継続してください。

東北・北海道

東北太平洋側では、既知の地震活動や余効変動を継続監視します。

北海道東部や東北太平洋沿岸では、海溝型地震や津波への長期的な備えが重要です。

熊本・九州

熊本県周辺では、令和8年熊本地震後の余効変動が継続しています。

過去の地震で損傷した建物、擁壁、斜面などについて、安全確認を継続してください。

南海トラフ沿岸

最新の公式定例評価では、平常時からの特段の変化は確認されていません。

ただし、南海トラフ巨大地震は平常時でも長期的な発生可能性が高いと評価されています。

沿岸部では、津波避難場所と避難経路を確認してください。

沖縄・八重山

石垣島・西表島・与那国島では、直近24時間に新たな有感地震は確認されていません。

ただし、八重山では地震による揺れだけでなく、津波への備えが重要です。

海岸や港、マリンレジャーの現場では、避難経路を事前に確認してください。

釣り、シュノーケリング、船舶での移動など、海で活動する場合には、出発前に最新の地震・津波情報を確認することが大切です。


Earth Compassからのメッセージ

大きな地震が起きたとき、私たちは何を知るべきなのか。

昨日、関東東方沖でM6.1の地震が発生しました。

最大震度は3。

地震の規模は比較的大きいものでしたが、観測された最大震度は3にとどまりました。

一方、千葉県沿岸では若干の海面変動を予想する津波予報が発表されました。

地震の規模、震源の深さ、発震機構、各地の震度、津波。

一つの地震を理解するためには、さまざまな観測結果を確認する必要があります。

マグニチュードが大きいからといって、必ず強い揺れが発生するわけではありません。

震源が海底にあるからといって、必ず大きな津波が発生するわけでもありません。

地震が続いているからといって、さらに大きな地震が必ず発生するとも限りません。

重要なのは、観測された事実を正しく理解することです。

今回の関東東方沖M6.1では、気象庁による発震機構の解析結果が公開されています。

こうしたデータは、地下でどのような断層運動が発生したのかを理解するための手がかりになります。

一方、地球の外側では、太陽活動によって地磁気や電離圏の状態が日々変化しています。

今後数日間は、地磁気活動が強まる可能性があります。

しかし、これらの宇宙天気の変化を地震の前兆として扱うことはできません。

地球内部の現象と、宇宙空間で発生する現象。

それぞれには、それぞれの仕組みがあります。

科学的に確認された事実と、まだ研究段階にある仮説を区別すること。

観測された変化を正しく評価し、過度な不安を生まないこと。

そして、必要な備えを続けること。

それが、地球の活動を日々観測する意味です。

Earth Compassは、地震を予言するためのものではありません。

また、観測値の変化を不安へと結びつけるためのものでもありません。

変化を見逃さず、結論を急がず、日々の備えにつなげる。

それがEarth Compassの基本姿勢です。


データ出典・参考資料

本レポートは、2026年11月7日07時30分までに公開された専門機関および地震情報配信機関の資料をもとに作成しています。

速報値、暫定値、自動解析値、月次評価、予測値は、それぞれの性質と対象期間を区別して使用しています。

また、観測データが不足する項目については、異常が確認されていないことと、安全が確認されたことを区別しています。

地震活動

気象庁|最新の地震情報

https://www.jma.go.jp/bosai/map.html#contents=earthquake_map

気象庁|11月6日19時39分 関東東方沖の地震のCMT解

https://ds.data.jma.go.jp/svd/eew/data/mech/fig/cmt2026110619390000N350000E14212000100061.html

気象庁|10月29日 千葉県北東部の地震について

https://www.jma.go.jp/jma/press/2610/29a/202610290210.html

日本気象協会 tenki.jp|2026年11月6日の地震履歴

https://earthquake.tenki.jp/bousai/earthquake/entries/2026/11/06/

日本気象協会 tenki.jp|2026年11月7日の地震履歴

https://earthquake.tenki.jp/bousai/earthquake/entries/2026/11/07/

日本気象協会 tenki.jp|11月7日06時30分 山口県中部の地震

https://earthquake.tenki.jp/bousai/earthquake/detail/2026/11/07/2026-11-07-06-30-22.html

Yahoo!天気・災害|11月6日19時39分 関東東方沖の地震

https://typhoon.yahoo.co.jp/weather/earthquake/20261106193937.html

Yahoo!天気・災害|11月7日03時02分 和歌山県北部の地震

https://typhoon.yahoo.co.jp/weather/jp/earthquake/20261107030244.html

ウェザーニュース|関東東方沖の地震と津波予報

https://www.weathernews.jp/news/202611/061939quake/

JISHINDESU|地震情報一覧

https://jishindesu.jp/ja/earthquakes

地殻変動・南海トラフ

国土地理院|令和8年9月の地殻変動

https://www.gsi.go.jp/WNEW/PRESS-RELEASE/2026-goudou1008.html

気象庁|南海トラフ地震関連解説情報

https://www.jma.go.jp/bosai/nteq/

海底観測・津波観測

防災科学技術研究所|海底観測点作業情報

https://www.seafloor.bosai.go.jp/st_info/status/

気象庁|N-net沿岸システムの緊急地震速報への活用

https://www.jma.go.jp/jma/press/2603/06b/20260306_N-net.html

気象庁|南鳥島遠地津波観測計の障害情報

https://www.jma.go.jp/jma/press/2610/07a/entitunamikansoku.html

電離圏・太陽活動・地磁気

NOAA SWPC|3日間の地磁気予報

https://services.swpc.noaa.gov/text/3-day-geomag-forecast.txt

NOAA SWPC|太陽・地磁気活動3日予報

https://services.swpc.noaa.gov/text/3-day-forecast.txt

NICT|電離層観測情報

https://wdc.nict.go.jp/Ionosphere/realtime/ISDJ/ionospheric-alert.html

NICT|宇宙天気予報

https://swc.nict.go.jp

米国地質調査所(USGS)|宇宙天気と地震に関するFAQ

https://www.usgs.gov/faqs/do-solar-flares-or-magnetic-storms-space-weather-cause-earthquakes

国内火山・海外火山活動

気象庁|桜島の火山活動

https://www.data.jma.go.jp/vois/data/report/activity_info/506.html

気象庁|雌阿寒岳の噴火警戒レベル引き下げ

https://www.jma.go.jp/jma/press/2611/04a/meakandake_20261104.html

インドネシア地質当局|MAGMA Indonesia

https://magma.esdm.go.id

オーストラリア気象局|Darwin VAAC 火山灰情報

https://www.bom.gov.au/products/Volc_ash_recent.shtml

スミソニアン博物館|Global Volcanism Program

https://volcano.si.edu


Earth Compass — 予知ではなく、確かな観測から。

自然を知り、いのちを守る。見つめる、備える、この先の日本のために。

Earth Compass

※Earth Compassは、公開されている観測データをもとに独自に整理した防災情報で、地震の発生日時や場所を予測(予知)するものではありません。地震・津波の警報など公式の情報は、必ず気象庁の発表をご確認ください。