日本列島・地震活動・地殻変動・宇宙天気 統合リスクレポート
OBSERVE · ANALYZE · PREPARE — For a Safer Tomorrow
発行日:2026年11月3日(火・文化の日)
観測基準:日本時間07:30
地震集計期間:11月2日07:30〜11月3日07:30
対象:日本全国・首都圏・南海トラフ・沖縄・八重山・環太平洋地域
※本号は07時30分までに公開された地震情報を基準とする朝刊です。08時00分までの未確認情報を含む完全な24時間集計ではありません。
【本日の最重要情報】
熊本県天草・芦北地方で小規模地震が継続
全国の有感地震は前日の5回から3回へ減少
11月3日朝の地震活動で注目されるのは、直近24時間に確認された3回の有感地震が、すべて熊本県天草・芦北地方で発生していることです。
11月2日09時34分にM2.5、10時57分にM3.0、11月3日02時50分にM1.6の地震が発生しました。
いずれも最大震度1です。
一方、全国では直近24時間に震度2以上の地震は確認されていません。
10月29日の千葉県北東部M5.5、11月1日の三重県南東沖M6.1など、比較的規模の大きな地震が発生した直後の期間ですが、今回の観測値だけから全国的な地震活動の収束を判断することはできません。
Earth Compassでは、全国総合判定を「注意」に維持します。
本日の総合評価
🟡 日本全国:注意 → 維持
🟠 千葉県北東部:警戒 → 維持
🟡 熊本県天草・芦北地方:注意 → 維持
🟢 南海トラフ:通常 → 公式評価を維持
🟡 石垣島・西表島・与那国島:注意 → 維持
全国の観測比較
| 観測項目 | 11月3日朝 | 11月2日朝 | 前日比 |
|---|---|---|---|
| 国内有感地震 | 3回 | 5回 | ↓ 2回減 |
| 最大マグニチュード | M3.0 | M4.3 | ↓ |
| 最大震度 | 震度1 | 震度2 | ↓ |
| M4.0以上の有感地震 | 0回 | 1回 | ↓ |
| 全国総合判定 | 🟡 注意 | 🟡 注意 | → |
| 千葉県北東部 | 🟠 警戒 | 🟠 警戒 | → |
※震度1以上の公開地震履歴に基づく暫定集計です。震度1未満の微小地震は含みません。
1.直近24時間の国内地震活動
🟡 全国:注意 → 判定維持
2026年11月2日07:30〜3日07:30
| 発生日時 | 震源地 | M | 深さ | 最大震度 |
|---|---|---|---|---|
| 11/02 09:34 | 熊本県天草・芦北地方 | 2.5 | 約10km | 1 |
| 11/02 10:57 | 熊本県天草・芦北地方 | 3.0 | ごく浅い | 1 |
| 11/03 02:50 | 熊本県天草・芦北地方 | 1.6 | 約10km | 1 |
3回とも津波の心配はないと発表されています。
09時34分の地震では熊本県球磨村、水俣市、10時57分の地震では八代市、上天草市で震度1を観測しました。
本日02時50分の地震では水俣市で震度1を観測しています。
本日の地震活動の特徴
今回の24時間では、確認できた有感地震がすべて熊本県天草・芦北地方に集中しました。
これは観測上の特徴です。
ただし、発生した地震がすべて同一の断層面に属しているかどうかは、詳細な震源解析による確認が必要です。
また、同地域では2026年7月28日の令和8年熊本地震以降、多数の有感地震が観測されています。
今回の3回だけで、地域全体の地震活動が加速していると判断することはできません。
全国でM4以上の有感地震は0回
今回の集計期間では、M4.0以上の有感地震は確認されませんでした。
前日は父島近海でM4.3の地震が発生していました。
最大規模が低下したことは事実ですが、地震活動の長期的な傾向を判断するには、少なくとも数週間から数か月の震源分布や発生頻度の比較が必要です。
Earth Compassの判断:全国「注意・横ばい」。
地震の発生件数の減少を、巨大地震の発生確率が低下したという意味には解釈しません。
2.全国・地域別地震活動リスク評価
Earth Compass監視判定一覧
| 地域 | 本日判定 | 前日比 | 主な判断根拠 |
|---|---|---|---|
| 日本全国 | 🟡 注意 | → | 有感地震3回。既知の地震後の防災対応を継続 |
| 千葉県北東部 | 🟠 警戒 | → | 10/29 M5.5、最大震度5弱後 |
| 首都圏・関東 | 🟡 注意 | → | 千葉県北東部の地震後の経過監視 |
| 茨城県北部 | 🟢 通常 | → | 新たな顕著な有感地震なし |
| 熊本県天草・芦北地方 | 🟡 注意 | → | 直近24時間に有感地震3回 |
| 熊本県熊本地方 | 🟡 注意 | → | 令和8年熊本地震後の活動・余効変動 |
| 三重県南東沖 | 🟡 注意 | → | 11/1 M6.1深発地震後の経過確認 |
| 愛知県西部 | 🟢 通常 | → | 11/1 M3.6後、新たな有感地震なし |
| 岐阜県飛騨地方 | 🟢 通常 | → | 11/2 M2.5後、新たな有感地震なし |
| 長野県南部 | 🟢 通常 | → | 新たな顕著な有感地震なし |
| 宮城県沖・岩手県沖 | 🟡 注意 | → | 既知の地震活動と余効変動 |
| 北海道東部・釧路地方 | 🟡 注意 | → | 11/1 M2.7、10/29 M4.4後の経過監視 |
| 福島県沖 | 🟡 注意 | → | 10/27〜28のM4級地震後の経過監視 |
| 石川県能登地方 | 🟡 注意 | → | 既知の地震活動を監視 |
| 島根県東部 | 🟢 通常 | → | 新たな顕著な有感地震なし |
| 紀伊水道 | 🟢 通常 | → | 新たな顕著な有感地震なし |
| 父島近海 | 🟡 注意 | → | 11/1 M4.3後の経過監視。新たな有感地震なし |
| 南海トラフ | 🟢 通常※ | → | 10/7の公式評価を維持 |
| 日向灘・宮崎県沖 | 🟡 注意 | → | 10/25 M5.3後の経過監視 |
| 種子島近海 | 🟡 注意 | → | 10/31 M4.0が2回、その後の経過監視 |
| 奄美大島近海 | 🟢 通常 | → | 新たな顕著な有感地震なし |
| 沖縄本島・宮古島 | 🟢 通常 | → | 新たな有感地震なし |
| 石垣島・西表島・与那国島 | 🟡 注意 | → | 9/30 M6.0後の経過監視 |
| 小笠原諸島西方沖 | 🟡 注意 | → | 10/25 M7.0後の経過監視 |
※前日比の矢印は監視優先度の変化を示します(↑=注視を強める、→=変化なし、↓=注視を弱める)。地震発生確率の上昇・低下を示すものではありません。
※南海トラフの「通常」は、直近の公式評価で平常時からの特段の変化が認められていないという意味です。巨大地震の長期的な発生可能性が低いことを意味しません。
Earth Compassの4段階判定
| 判定 | 判断基準 |
|---|---|
| 🟢 通常 | 新たな顕著な活動変化が確認されていない |
| 🟡 注意 | 新たな観測事象や既知の地震活動について経過監視を優先 |
| 🟠 警戒 | 強い揺れの発生や公式の注意喚起を受け、防災対応を強化 |
| 🔴 高警戒 | 重大な災害や公式の緊急情報に基づき、直ちに安全確保が必要 |
この分類はEarth Compass独自の観測・防災対応優先度です。
短期間の地震発生確率を算出したものではありません。
3.熊本県天草・芦北地方
🟡 注意 → 維持【本日の重点監視】
24時間に3回の有感地震
本日02時50分、熊本県天草・芦北地方でM1.6、最大震度1の地震が発生しました。
震源の深さは約10kmです。
昨日は09時34分にM2.5、10時57分にM3.0の地震が発生していました。
今回の3回は、いずれも比較的浅い場所で発生しています。
浅い地震は、マグニチュードが小さくても震源近くでは揺れを感じる場合があります。
熊本地震との関係
2026年7月28日には、熊本県でM7.1、最大震度7の地震が発生しました。
国土地理院は、熊本県を中心とする広い範囲で、この地震後の余効変動を観測しています。
ただし、本日の3回の地震が、7月28日の地震とどのような力学的関係にあるかについては、詳細な解析結果を確認できていません。
余震活動が続いている可能性を考慮することは必要ですが、今回の地震だけを根拠に新たな大地震が切迫していると判断することはできません。
Earth Compassの判断
熊本県天草・芦北地方は「注意」を維持します。
本日は全国の有感地震が同地域に集中しているため、監視の優先順位を高めます。
ただし、最大震度は1であり、今回の公開情報から緊急的な危険度上昇を示す根拠は確認できていません。
防災コメント
過去の地震で損傷した建物、擁壁、石垣、斜面などでは、引き続き安全確認が必要です。
揺れが小さくても、すでに損傷した構造物には注意してください。
4.千葉県北東部・首都圏
🟠 警戒 → 維持
10月29日のM5.5から5日経過
10月29日00時07分、千葉県北東部でM5.5、最大震度5弱の地震が発生しました。
気象庁の解析では、震源の深さは52km。
太平洋プレートとフィリピン海プレートの境界で発生した逆断層型の地震とされています。
千葉県横芝光町で最大震度5弱を観測しました。
気象庁の注意喚起
気象庁は、揺れの強かった地域について、地震発生から1週間程度、最大震度5弱程度の地震に注意するよう呼びかけています。
本日11月3日は、その注意喚起の対象期間内です。
直近24時間の状況
今回確認した公開地震履歴では、千葉県北東部で新たな震度1以上の地震は確認されていません。
ただし、震度1未満の微小地震が発生していないことを意味するものではありません。
また、有感地震が減少していることだけで、地下の応力状態が安定したと判断することはできません。
首都直下地震との関係
今回のM5.5は、首都圏の複雑なプレート構造の中で発生した地震です。
しかし、今回の地震だけを根拠に、首都直下地震全体の発生可能性が短期的に高まったと判断する科学的根拠はありません。
Earth Compassの判断
千葉県北東部の「警戒」を維持します。
理由は気象庁による公式の注意喚起と、すでに強い揺れを受けた地域の防災対応を重視するためです。
この判定は、より大きな地震が必ず発生するという予測ではありません。
5.南海トラフ
🟢 通常 → 最新の公式評価を維持
気象庁の最新定例評価
11月3日朝に確認した気象庁の発表履歴では、最新の南海トラフ地震関連解説情報は2026年10月7日付です。
第110回南海トラフ沿いの地震に関する評価検討会では、大規模地震の発生可能性について、平常時と比較して相対的に高まったと判断できる特段の変化は確認されていません。
深部低周波地震・ゆっくりすべり
10月7日の公式評価では、四国東部・中部・西部、東海地方などで深部低周波地震が観測されています。
これらとほぼ同期して、周辺のひずみ計や傾斜計にわずかな地殻変動が確認されました。
また、2022年初頭から、静岡県西部〜愛知県東部で長期的ゆっくりすべりに関連する地殻変動が続いています。
気象庁は、これらを従来から繰り返し観測されてきた現象と評価しています。
11月1日の三重県南東沖M6.1
11月1日07時15分には、三重県南東沖でM6.1の地震が発生しました。
震源の深さは約350kmです。
この地震は非常に深い場所で発生しており、南海トラフ巨大地震で想定される浅いプレート境界とは深さが大きく異なります。
したがって、今回の深発地震を南海トラフ巨大地震の前兆として扱う根拠はありません。
ただし、10月7日の定例評価は11月1日の地震を含めて解析したものではありません。
Earth Compassの判断
南海トラフの公式評価に基づく判定は「通常・横ばい」を維持します。
重要なのは、「平常時からの特段の変化なし」は安全宣言ではないということです。
南海トラフM8〜9級地震は、平常時でも長期的な発生可能性が高いと評価されています。
6.沖縄・八重山
🟡 石垣島・西表島・与那国島:注意 → 横ばい
直近24時間の有感地震
11月2日07時30分から3日07時30分までの公開地震履歴では、石垣島・西表島・与那国島周辺で新たな震度1以上の地震は確認されていません。
沖縄本島・宮古島周辺についても、今回の集計期間に新たな有感地震は確認されていません。
与那国島近海M6.0後の経過
9月30日14時00分頃、与那国島近海でM6.0、最大震度3の地震が発生しました。
気象庁の解析では、震源の深さは約10kmです。
発震機構は横ずれ成分を含む逆断層型とされています。
この地震から1か月以上が経過しています。
今回確認した直近の有感地震履歴では、八重山周辺に新たな顕著な活動は掲載されていません。
ただし、震度1未満の微小地震を含めた最新の震源分布を定量解析していないため、地震活動全体が完全に収束したとは判断できません。
八重山の地殻変動
国土地理院が10月8日に公表した全国月次GNSS解析では、沖縄地方について特段の変化は報告されていません。
ただし、この資料の対象期間は8月中旬から9月中旬です。
9月30日の与那国島近海M6.0以降を解析したものではありません。
そのため、与那国島近海M6.0に伴う地殻変動の有無については判断を保留します。
Earth Compassの判断
石垣島・西表島・与那国島は「注意・横ばい」を維持します。
これは9月30日の地震後の経過監視を継続するという意味であり、巨大地震の短期発生確率が上昇したという判断ではありません。
沖縄本島・宮古島については「通常・横ばい」を維持します。
八重山の防災コメント
石垣島、西表島、与那国島では、地震による揺れに加え、津波への備えが重要です。
特に海岸、港、釣り場、シュノーケリングポイントでは、緊急時の避難場所と避難経路を事前に確認してください。
強い揺れ、または弱くても長くゆっくりとした揺れを感じた場合には、津波警報を待たずに海岸から離れ、高台などへ避難することが重要です。
船釣りやマリンツアーでは、船長・ガイドと緊急時の連絡手段や対応方針を共有しておくことが大切です。
7.地殻変動(GNSS)
🟡 継続監視【東北・熊本の余効変動】
国土地理院の最新全国月次解析
2026年11月3日朝の時点で、国土地理院の報道発表一覧から確認できる最新の全国月次解析は、10月8日に公表された「令和8年9月の地殻変動」です。
観測対象期間は2026年8月中旬から9月中旬です。
主な観測結果
| 地域 | 地殻変動の観測結果 |
|---|---|
| 北海道・東北 | 2011年および2026年の大地震後の余効変動 |
| 関東・中部 | 対象期間中、特段の変化なし |
| 近畿・中国・四国 | 熊本地震後の余効変動 |
| 九州 | 令和8年熊本地震後の余効変動 |
| 沖縄 | 対象期間中、特段の変化なし |
| 静岡県西部〜愛知県東部 | 長期的ゆっくりすべりに関連する地殻変動 |
| 硫黄島 | 隆起が継続 |
国土地理院によると、東北地方では2011年東北地方太平洋沖地震、2026年4月20日の三陸沖地震、6月25日の岩手県沖地震後の余効変動が観測されています。
また、熊本県周辺では2026年7月28日の地震後の余効変動が継続しています。
火山周辺では、十勝岳、阿蘇山、桜島などで一部GNSS基線のわずかな伸びも報告されています。
昨日からの変化
全国月次GNSS解析については、前日のレポートと同じ資料を使用しています。
そのため、11月2日から3日にかけて、新たな地殻変動が発生したかどうかについては判断を保留します。
新しい地殻変動が公表されていないことと、実際に変動がなかったことは同じではありません。
Earth Compassの判断
地殻変動は「継続監視」を維持します。
余効変動やゆっくりすべりの観測は、地下の状態を理解する上で重要です。
ただし、これらの現象だけで新たな巨大地震の発生時期を予測することはできません。
8.海底観測・津波観測
🟡 観測品質上の注意
N-net・DONET・S-net
日本周辺では、防災科学技術研究所などが複数の海底地震・津波観測網を運用しています。
| 観測網 | 主な対象海域 | 役割 |
|---|---|---|
| S-net | 日本海溝・千島海溝周辺 | 地震・津波の海底観測 |
| DONET | 熊野灘・紀伊半島沖 | 南海トラフ周辺の地震・津波観測 |
| N-net | 高知県沖〜日向灘 | 地震・津波の早期検知 |
これらは、地震が発生した後の地震波や海底水圧の変化などを観測する重要な仕組みです。
地震の発生日時を事前に予測するための装置ではありません。
DONETの観測休止情報
防災科学技術研究所の公開ページには、DONET1で11点、DONET2で3点、合計14観測点の休止情報が掲載されています。
ただし、情報の更新日は2026年5月11日です。
最新の観測点の稼働状況は、防災科学技術研究所の公開情報で確認してください。
南鳥島の遠地津波観測計
気象庁は10月7日、南鳥島の遠地津波観測計に障害が発生していることを公表しました。
障害は10月4日18時50分頃から発生しています。
気象庁によると、津波警報等の第1報は地震計データをもとに発表するため、この障害による影響はありません。
一方、遠地津波の実況監視については、海外の津波観測点を活用して補完するとしています。
Earth Compassの判断
海底観測・津波観測は「観測品質上の注意」を維持します。
今回のレポートでは、最新の海底地震計や水圧計の連続データを独自に定量解析できていません。
したがって、新たな海底地殻変動の有無については判定を保留します。
また、観測機器の障害や欠測を地震の前兆として扱うことはできません。
9.電離圏・太陽活動・地磁気
🔵 参考監視【本日は比較的静穏な予測】
NOAA最新地磁気予報
NOAA Space Weather Prediction Centerが2026年11月2日22時05分UTC、日本時間11月3日07時05分に発表した予報を確認しました。
今後3日間の最大予測Kp指数
| 日付(UTC基準) | 最大予測Kp | 評価 |
|---|---|---|
| 11月3日 | 2.00 | 静穏 |
| 11月4日 | 2.00 | 静穏 |
| 11月5日 | 3.67 | やや活動的 |
※最大予測Kp指数は各日の3時間予測値の最大です。実測値ではありません。
昨日11月2日の最大予測Kp指数は3.00でした。
本日11月3日は2.00に低下する予測です。
ただし、11月5日には再びやや活動的になる可能性が示されています。
地磁気嵐の発生確率
| 項目 | 11/3 | 11/4 | 11/5 |
|---|---|---|---|
| G1規模の磁気嵐 | 1% | 1% | 20% |
| G2規模の磁気嵐 | 1% | 1% | 5% |
| G3以上の磁気嵐 | 1% | 1% | 1% |
本日と明日は、比較的静穏な地磁気活動が予測されています。
11月5日については、小規模な磁気嵐の可能性がやや高まる予報です。
太陽活動
NOAAの最新3日予報では、11月3日の太陽活動について次の確率が示されています。
| 項目 | 11月3日の予測確率 |
|---|---|
| R1〜R2級の電波障害 | 1% |
| R3以上の電波障害 | 1% |
| S1以上の太陽放射線嵐 | 1% |
現在の予報では、大きな太陽フレアや太陽放射線嵐の発生確率は低くなっています。
宇宙天気と地震活動
太陽活動や地磁気活動の変化は、衛星通信、GNSS測位、無線通信などに影響する場合があります。
しかし、これらの現象から地震の発生日時・場所・規模を実用的な精度で予測する科学的方法は確立されていません。
Earth Compassでは、太陽活動や地磁気の変化を地震リスク判定に加算しません。
10.NICTによる日本上空の電離層観測
🔵 参考監視【沖縄・大宜味で前日に負相電離層嵐傾向】
情報通信研究機構(NICT)が2026年11月3日07時30分に更新した電離層観測情報を確認しました。
F層臨界周波数の観測結果
| 観測地点 | 本日07:30 | 24時間前 | 過去40日間の同時刻中央値 |
|---|---|---|---|
| 稚内(北海道) | 6.7MHz | 6.6MHz | 7.3MHz |
| 国分寺(東京) | 7.0MHz | 7.1MHz | 7.9MHz |
| 山川(鹿児島) | 6.5MHz | 6.5MHz | 7.2MHz |
| 大宜味(沖縄) | 7.0MHz | 6.4MHz | 7.6MHz |
NICTの自動解析によると、現在、4地点とも電離層嵐は発生していないと評価されています。
北海道・稚内
F層臨界周波数は6.6MHzから6.7MHzへわずかに上昇しました。
過去40日間の同時刻中央値7.3MHzを下回っていますが、現在は電離層嵐が発生していないと評価されています。
東京・国分寺
F層臨界周波数は7.1MHzから7.0MHzへわずかに低下しました。
現在は電離層嵐が発生していないと評価されています。
鹿児島・山川
F層臨界周波数は前日と同じ6.5MHzでした。
一方、本日04時00分頃には、スポラディックE層の臨界周波数が約19.0MHzという値を示しました。
ただし、これは自動解析値です。
NICTは、強いスポラディックE層が発生した場合、解析誤差が含まれる可能性があると説明しています。
沖縄・大宜味
沖縄県大宜味村では、F層臨界周波数が6.4MHzから7.0MHzへ上昇しました。
一方、11月2日17時45分から21時45分にかけて、負相電離層嵐の傾向が自動解析によって記録されています。
18時30分頃には、F層臨界周波数が過去40日間の同時刻中央値を約4.0MHz下回り、約6.0MHzとなりました。
ただし、本日07時30分時点では電離層嵐は発生していないと評価されています。
TEC・ROTIの評価
TECは電離圏に含まれる電子の総量を示す指標です。
ROTIはTECの時間変化率のばらつきを示し、電離圏の不規則な変動を把握するために使用されます。
これらは太陽活動、地磁気活動、季節、時間帯などの影響を受けます。
今回のレポートでは最新のTEC・ROTI連続データを独自に定量解析できていないため、異常の有無については判断を保留します。
地震との科学的関係
電離圏、太陽活動、地磁気と地震活動の関係については研究が続けられています。
しかし、現在の科学では、これらを用いて地震の発生日時・場所・規模を実用的な精度で予測する方法は確立されていません。
米国地質調査所(USGS)も、宇宙天気と地震の間に因果関係が実証されていないと説明しています。
本日の熊本県天草・芦北地方の地震と、沖縄・大宜味の電離層変動を直接結びつける科学的根拠はありません。
11.海外火山・環太平洋火山活動
🔵 アナク・クラカタウ:重点監視継続
直近の活動状況
インドネシアのアナク・クラカタウ火山では、10月下旬にも噴火・火山灰活動が確認されています。
Darwin VAACは10月30日、アナク・クラカタウの火山灰についてFL080、標高約2,400mまでの範囲で観測・推定情報を発表しました。
その後、火山灰の拡散・消散が予測されています。
11月3日朝の確認状況
11月2日から3日朝にかけての噴火回数、SO₂放出量、山体変形量の推移は、現地観測機関の発表を待って評価します。
最新の火山警戒レベルは、インドネシア地質当局(MAGMA Indonesia)の発表で確認してください。
津波への影響
アナク・クラカタウでは、2018年に山体崩壊に伴う津波が発生しています。
そのため、噴火活動だけでなく、山体変形、崩壊兆候、火山性地震などの継続監視が重要です。
ただし、今回確認した情報から、新たな山体崩壊や津波の発生が切迫していると判断する根拠はありません。
Earth Compassの判断
アナク・クラカタウは海外火山の重点監視対象を維持します。
ただし、火山活動を日本列島の地震リスクに直接加算することはしません。
12.本日の総合判定
🟡 日本全国:注意 → 横ばい
🟠 千葉県北東部:警戒 → 維持
🟡 熊本県天草・芦北地方:注意 → 維持
🟢 南海トラフ:通常 → 公式評価を維持
🟡 石垣島・西表島・与那国島:注意 → 横ばい
2026年11月3日朝の観測結果を総合すると、日本国内では直近24時間に3回の有感地震が確認されました。
前日の5回から2回減少しています。
最大マグニチュードはM3.0、最大震度は1でした。
本日の3回は、すべて熊本県天草・芦北地方で発生しています。
一方、千葉県北東部では、10月29日の最大震度5弱を受けた気象庁の注意喚起が続いています。
南海トラフについては、最新の公式定例評価に変更は確認されていません。
東北地方と熊本県周辺では、既知の大地震後の余効変動を引き続き監視します。
沖縄・八重山では、今回の公開地震履歴から新たな顕著な有感地震は確認されていません。
宇宙天気については、11月3日から4日にかけて比較的静穏な地磁気活動が予測されています。
ただし、地磁気活動の変化を地震発生の前兆として扱うことはできません。
本日の最終判定
| 判定 | 対象 |
|---|---|
| 🟢 通常 | 南海トラフ公式評価、茨城県北部、愛知県西部、岐阜県飛騨地方、長野県南部、島根県東部、紀伊水道、奄美大島近海、沖縄本島・宮古島など |
| 🟡 注意 | 日本全国、首都圏・関東、熊本県熊本地方、熊本県天草・芦北地方、父島近海、三重県南東沖、宮城県沖・岩手県沖、福島県沖、北海道東部・釧路地方、石川県能登地方、日向灘、種子島近海、石垣島・西表島・与那国島、小笠原諸島西方沖など |
| 🟠 警戒 | 千葉県北東部 |
| 🔴 高警戒 | 今回確認した資料に基づく新たな国内指定対象なし |
全国総合判定:🟡 注意 → 横ばい
この判定は、観測された地震活動と防災対応の優先度を整理したものです。
地震の発生日時・場所・規模を予知するものではありません。
13.本日の防災コメント
熊本・九州
熊本県天草・芦北地方では、直近24時間に3回の有感地震が確認されました。
過去の地震で損傷した建物、擁壁、斜面などについては安全確認を継続してください。
ただし、今回の小規模地震だけで大地震が切迫していると判断することはできません。
千葉県北東部・首都圏
10月29日の最大震度5弱を受けた地域では、建物や設備の損傷に引き続き注意してください。
特に、損傷した建物、ブロック塀、斜面などには不用意に近づかないでください。
気象庁が発表した地震発生後1週間程度の注意喚起を踏まえ、防災対応を継続してください。
東北・北海道
東北太平洋側や北海道東部では、既知の地震活動と地殻変動を継続監視します。
今回の24時間では新たな顕著な有感地震は確認されていません。
ただし、海溝型地震や津波への長期的な備えは引き続き重要です。
南海トラフ沿岸
最新の公式定例評価では、平常時からの特段の変化は確認されていません。
ただし、南海トラフ巨大地震は平常時でも長期的な発生可能性が高いと評価されています。
沿岸部では津波避難場所と避難経路を確認してください。
沖縄・八重山
石垣島・西表島・与那国島では、直近24時間に新たな有感地震は確認されていません。
ただし、八重山では津波への備えが重要です。
海岸や港、マリンレジャーの現場では、避難経路を事前に確認してください。
釣り、シュノーケリング、船舶での移動など、海で活動する場合には、出発前に最新の地震・津波情報を確認することが大切です。
Earth Compassからのメッセージ
揺れが少ない日にも、観測を続ける理由がある。
昨日から今日にかけて、全国で確認された有感地震は3回でした。
最大マグニチュードはM3.0。
最大震度は1。
数字だけを見ると、日本列島の地震活動は落ち着いているように感じるかもしれません。
しかし、地震の数が減ったことと、地球内部の活動が収まったことは同じではありません。
地下では、今日もプレートがゆっくりと動き続けています。
過去の大地震によって変形した地殻は、時間をかけて変化しています。
海底では、地震や津波の観測が続けられています。
そして地球の外側では、太陽活動によって地磁気や電離圏の状態が日々変化しています。
ただし、これらの現象をすべて地震の前兆として結びつけることはできません。
科学的に確認された事実と、まだ研究段階にある仮説を区別すること。
観測された変化を正しく評価し、過度な不安を生まないこと。
そして、必要な備えを続けること。
それが、地球の活動を日々観測する意味です。
Earth Compassは、地震を予言するためのものではありません。
また、観測値の変化を不安へと結びつけるためのものでもありません。
変化を見逃さず、結論を急がず、日々の備えにつなげる。
それがEarth Compassの基本姿勢です。
データ出典・参考資料
本レポートは、2026年11月3日07時30分までに公開された専門機関および地震情報配信機関の資料をもとに作成しています。
速報値、暫定値、自動解析値、月次評価、予測値は、それぞれの性質と対象期間を区別して使用しています。
地震活動
気象庁|最新の地震情報
https://www.jma.go.jp/bosai/map.html#contents=earthquake_map
日本気象協会|地震情報
https://earthquake.tenki.jp/bousai/earthquake
気象庁|10月29日千葉県北東部の地震について
https://www.jma.go.jp/jma/press/2610/29a/202610290210.html
地殻変動・南海トラフ
国土地理院|令和8年9月の地殻変動
https://web2.gsi.go.jp/WNEW/PRESS-RELEASE/2026-goudou1008.html
気象庁|南海トラフ地震関連解説情報
https://ds.data.jma.go.jp/eew/data/nteq/index.html
海底観測・津波観測
防災科学技術研究所|海底観測点作業情報
https://www.seafloor.bosai.go.jp/st_info/status
気象庁|南鳥島遠地津波観測計の障害情報
https://www.jma.go.jp/jma/press/2610/07a/entitunamikansoku.html
電離圏・太陽活動・地磁気
NOAA SWPC|3日間の地磁気予報
https://services.swpc.noaa.gov/text/3-day-geomag-forecast.txt
NOAA SWPC|太陽・地磁気活動3日予報
https://services.swpc.noaa.gov/text/3-day-forecast.txt
NICT|電離層観測情報
https://wdc.nict.go.jp/Ionosphere/realtime/ISDJ/ionospheric-alert.html
NICT|宇宙天気予報
米国地質調査所(USGS)|宇宙からの脅威と地震
https://www.usgs.gov/science/science-explorer/natural-hazards/threats-from-space
海外火山・環太平洋火山活動
オーストラリア気象局 Darwin VAAC|火山灰情報
https://www.bom.gov.au/aviation/warnings/volcanic-ash
インドネシア地質当局|MAGMA Indonesia
スミソニアン博物館|Global Volcanism Program
Earth Compass — 予知ではなく、確かな観測から。
自然を知り、いのちを守る。見つめる、備える、この先の日本のために。

