日本列島・地殻活動リスクモニタリング
観測基準:2026年10月21日(水)08:00 JST
情報確認:2026年10月21日 08:05 JST
全国総合判定:🟡 注意
前日比:→ 判定維持/国内の有感地震は減少
直近24時間の有感地震:2回(前日5回)
最大地震:徳島県南部 M2.7、最大震度1
本日の重点監視:首都圏・神奈川県西部、徳島県南部・南海トラフ周辺、北海道東部・釧路沖、熊本・天草・芦北、沖縄・八重山
海外火山:アナク・クラカタウで噴火活動が継続。インドネシア当局は警戒レベルIIIを維持し、火口周辺5kmへの立ち入りを禁止しています。
本日のEarth Compass総合評価
10月21日朝のEarth Compassでは、日本全国の総合判定を「注意・横ばい」とします。
10月20日08時から21日08時までの24時間に、日本国内で震度1以上を観測した地震は、確認できた範囲で2回でした。
10月20日20時48分には徳島県南部でM2.7、最大震度1の地震が発生しました。
また、10月21日02時40分には神奈川県西部でM2.3、最大震度1の地震が発生しています。
いずれも小規模な地震であり、津波の心配はないと発表されています。
昨日のレポートでは、直近24時間の有感地震は5回でした。
今回は2回となり、発生回数は減少しています。
最大マグニチュードについても、昨日のM4.0から本日のM2.7へと小さくなりました。
ただし、これは震度1以上を観測した地震に限った比較です。
震度1未満の微小地震を含めた日本列島全体の地震活動が減少したと判断するには、詳細な震源カタログによる解析が必要です。
地震の発生回数や規模が短期間で減少しても、将来の大地震発生確率が低下したとは判断できません。
一方、国土地理院の最新月次解析では、熊本、三陸沖、岩手県沖の大地震後の余効変動が継続しています。
南海トラフについては、10月7日の公式評価から変更を必要とする新たな根拠は確認されていません。
宇宙天気では、NOAAの最新予測で本日10月21日の最大Kp指数が4.67とされ、G1規模の磁気嵐が発生する可能性が示されています。
ただし、地磁気活動と地震発生との因果関係は科学的に実証されていないため、Earth Compassの地震活動リスク判定には加算していません。
1.全国地震活動リスク評価
| 地域・観測項目 | 本日判定 | 前日比 | 主な判断材料 |
|---|---|---|---|
| 日本全国 | 🟡 注意 | → | 有感地震5回→2回。最大M2.7 |
| 首都圏・神奈川県西部 | 🟡 注意 | → | 10/21 M2.3。小田原市で震度1 |
| 千葉県北東部・東方沖 | 🟡 注意 | → | 10月上旬のM4〜5級地震後の経過監視 |
| 徳島県南部・四国東部 | 🟡 注意 | ↑ | 10/20 M2.7、最大震度1 |
| 紀伊水道・和歌山県北部 | 🟡 注意 | → | 10月13〜19日の小規模地震を継続監視 |
| 北海道東部・釧路沖 | 🟡 注意 | → | 10/20 M4.0後、新たな有感地震なし |
| 東北・三陸沖 | 🟡 注意 | → | 既知の大地震後の余効変動 |
| 石川県能登地方 | 🟡 注意 | → | 10/19 M2.6後の経過監視 |
| 熊本・天草・芦北 | 🟡 注意 | → | 新たな有感地震なし。余効変動を監視 |
| 宮崎・日向灘 | 🟢 通常 | → | 短期判定を引き上げる新たな材料なし |
| 奄美・トカラ列島 | 🟡 注意 | → | 既知の地震活動を継続監視 |
| 沖縄本島周辺 | 🟢 通常 | → | 10/19 M3.6後、新たな有感地震なし |
| 石垣・西表・与那国 | 🟡 注意 | → | 9/30与那国島近海M6.0後の経過監視 |
| 宮古島 | 🟢 通常 | → | 新たな顕著な有感地震なし |
| 小笠原・硫黄島周辺 | 🟡 注意 | → | 硫黄島の既知の地殻変動 |
| 南海トラフ | 🟢 通常※ | → | 10/7公式評価に特段の変化なし |
| 地殻変動(GNSS) | 🟡 注意 | ― | 熊本・三陸などの余効変動。日次比較は保留 |
| 海底・津波観測 | 🟡 観測品質上の注意 | ― | 一部観測点の障害・休止情報 |
| 電離圏(TEC・ROTI) | 🔵 参考監視 | ― | NICT予報は静穏。最新の独自定量解析は未実施 |
| 太陽・地磁気活動 | 🔵 参考監視 | → | 最大予測Kp4.67、G1磁気嵐の可能性 |
※前日比の矢印は監視優先度の変化を示します(↑=注視を強める、→=変化なし、↓=注視を弱める)。地震発生確率の上昇・低下を示すものではありません。
※南海トラフの「通常」は、公式評価で平常時からの特段の変化が確認されていないことを示します。巨大地震の長期的な発生可能性が低いという意味ではありません。
Earth Compassの4段階判定について
🟢 通常
新たな顕著な活動変化が確認されておらず、通常の監視を継続する状態。
🟡 注意
地震活動や地殻変動の継続、新たな観測変化などにより、監視優先度を高めている状態。
🟠 警戒
顕著な活動変化や専門機関の警戒情報を踏まえ、防災上の注意を強める必要がある状態。
🔴 高警戒
重大な地震・津波などが発生し、公式の緊急情報に基づいて直ちに防災行動を取る必要がある状態。
これらはEarth Compass独自の情報整理区分です。
統計的に計算された地震発生確率ではなく、気象庁の警報や公式評価に代わるものではありません。
また、「注意」と判定された地域で大地震が切迫しているという意味ではありません。
2.国内の地震活動
🟡 全国:注意 →【有感地震は減少】
直近24時間の観測結果
10月20日08時から21日08時までに確認された震度1以上の地震は、次の2回です。
| 発生日時 | 震源地 | M | 深さ | 最大震度 |
|---|---|---|---|---|
| 10/20 20:48 | 徳島県南部 | 2.7 | 約20km | 1 |
| 10/21 02:40 | 神奈川県西部 | 2.3 | ごく浅い | 1 |
いずれの地震についても、津波の心配はありません。
10月21日08時時点で確認できた最新の有感地震は、02時40分に発生した神奈川県西部M2.3です。
前日との比較
| 比較項目 | 前日 | 本日 |
|---|---|---|
| 国内の有感地震 | 5回 | 2回 |
| 最大マグニチュード | M4.0 | M2.7 |
| 最大震度 | 2 | 1 |
| M4以上の有感地震 | 1回 | 0回 |
| 主な活動地域 | 釧路沖・沖縄本島近海など | 徳島県南部・神奈川県西部 |
前日と比較すると、有感地震の発生回数は3回減少しました。
最大規模もM4.0からM2.7へと小さくなっています。
ただし、24時間という短い期間では、地震回数や最大規模は自然に変動します。
今回の減少が、日本列島全体の地震活動の低下を示しているとは限りません。
また、全国の地震活動を精密に評価するには、震度1未満の地震も含む震源カタログや、地域別の発生率を調べる必要があります。
Earth Compassの判断
全国総合判定は「注意・横ばい」を維持します。
直近24時間の有感地震活動は前日より小規模になりました。
一方、既知の大地震後の余効変動などは継続しており、監視を緩める根拠にはなりません。
3.首都圏・神奈川県西部
🟡 注意 →【今朝M2.3を観測】
10月21日02時40分、神奈川県西部で地震
本日02時40分、神奈川県西部でM2.3、最大震度1の地震が発生しました。
震源の深さは「ごく浅い」と発表されています。
神奈川県小田原市で震度1を観測しました。
この地震による津波の心配はありません。
今回の地震について
神奈川県西部は、複数の活断層やプレートの構造が関係する複雑な地域です。
ただし、今回のM2.3が特定の活断層やプレート境界で発生したと判断するには、詳細な震源位置や発震機構の解析が必要です。
また、10月6日には神奈川県西部でM3.4、最大震度2の地震が発生しています。
しかし、今回の地震が10月6日の地震と同じ活動系列に属するかどうかは、現在確認できる資料だけでは判断できません。
首都圏全体の地震活動
千葉県周辺では、10月上旬にM4〜5級の地震が複数発生しています。
10月1日には千葉県北東部でM5.1、最大震度3の地震を観測しました。
10月8日には同地域でM4.8、最大震度4の地震が発生しています。
その後、10月12日には千葉県東方沖でM4.3、最大震度2の地震が発生しました。
ただし、千葉県北東部・東方沖と神奈川県西部では、震源の位置や地下構造が異なります。
これらを同一の地震活動として扱うことは適切ではありません。
地殻変動
国土地理院の最新月次GNSS解析では、関東・中部地方について特段の変化は報告されていません。
ただし、解析対象は8月中旬から9月中旬です。
10月に発生した千葉県や神奈川県周辺の地震に伴う地殻変動を直接評価した資料ではありません。
Earth Compassの判断
首都圏・関東は「注意・横ばい」を維持します。
今朝、神奈川県西部で新たな有感地震が発生しましたが、小規模な地震です。
今回の観測結果から、首都圏で大地震の発生が切迫していると判断する根拠はありません。
引き続き、千葉県周辺と神奈川県西部の地震活動を個別に監視します。
4.徳島県南部・四国東部
🟡 注意 ↑【M2.7を観測】
昨夜、徳島県南部でM2.7
10月20日20時48分、徳島県南部でM2.7、最大震度1の地震が発生しました。
震源の深さは約20kmです。
徳島県那賀町で震度1を観測しました。
この地震による津波の心配はありません。
南海トラフとの関係
徳島県南部は、南海トラフ巨大地震の想定震源域に近い地域です。
ただし、今回の地震がプレート境界で発生したものなのか、陸側の地下の岩盤内部で発生したものなのかについては、詳細な解析が必要です。
また、M2.7という規模の地震が発生したことだけで、南海トラフ巨大地震の発生可能性が高まったとは判断できません。
深部低周波地震・ゆっくりすべり
気象庁が10月7日に公表した南海トラフ関連解説情報では、四国各地で深部低周波地震が観測されていることが報告されています。
四国西部では9月27日から深部低周波地震が観測され、周辺のひずみ計や傾斜計にわずかな変化が確認されていました。
気象庁は、これらを従来から繰り返し観測されてきた、プレート境界深部のゆっくりすべりに関連する現象と評価しています。
ただし、これは10月7日時点の評価です。
今回の徳島県南部M2.7との直接的な関係を示すものではありません。
Earth Compassの判断
徳島県南部・四国東部は「注意」とし、新たな有感地震の発生を監視対象に加えます。
前日比の上昇は、監視する観測事象が増えたことを表しています。
南海トラフ巨大地震の短期的な発生可能性が高まったという意味ではありません。
5.北海道東部・釧路沖
🟡 注意 →【M4.0後の経過監視】
昨朝のM4.0から約1日
10月20日05時50分、釧路沖でM4.0、最大震度2の地震が発生しました。
震源の深さは約30kmです。
北海道釧路市で震度2を観測しました。
その後、10月20日08時から21日08時までの有感地震情報では、釧路沖に新たな顕著な地震は確認されていません。
最近の北海道東部の活動
北海道東部では、10月7日に北海道東方沖でM4.6、10月10日に根室半島南東沖でM3.7、10月12日に釧路沖でM4.0などの地震が発生しています。
これらの地震が同一の活動系列に属するかについては、詳しい解析が必要です。
また、M4級の地震が複数回発生したという理由だけで、巨大地震の発生が切迫しているとは判断できません。
Earth Compassの判断
北海道東部・釧路沖は「注意・横ばい」を維持します。
昨日のM4.0以降、震度1以上を観測する顕著な続発は確認されていません。
ただし、北海道東部の太平洋沿岸では、長期的に巨大な海溝型地震や津波への備えが重要です。
引き続き経過監視を行います。
6.熊本・天草・芦北
🟡 注意 →【新たな有感地震なし】
直近24時間の活動
熊本県天草・芦北地方では、10月15日以降、小規模な地震が繰り返されています。
10月18日から19日朝にかけては、M2〜3級の有感地震が4回発生しました。
10月19日12時38分にはM2.7、最大震度1の地震が発生しています。
しかし、10月20日08時から21日08時までの有感地震情報では、熊本県天草・芦北地方に新たな震度1以上の地震は確認されていません。
地殻変動の状況
国土地理院が10月8日に公表した最新GNSS解析では、2026年7月28日の令和8年熊本地震M7.1後の余効変動が継続しています。
熊本県を中心とした広い範囲で、大地震後の地殻変動が観測されています。
余効変動は、大地震で変形した地下の岩盤などが、その後も時間をかけて変化する現象です。
ただし、今回の天草・芦北地方の小規模地震と、7月28日の地震後の余効変動との直接的な関係については、詳細な解析が必要です。
また、余効変動が継続していることだけで、新たな大地震の発生時期を判断することはできません。
Earth Compassの判断
熊本・天草・芦北は「注意・横ばい」を維持します。
直近24時間では新たな有感地震は確認されていません。
一方、大地震後の余効変動が継続しているため、引き続き重点監視とします。
特に、過去の地震で被害を受けた建物、擁壁、石垣、斜面などについては、安全確認を継続してください。
7.東北・三陸沖
🟡 注意 →【余効変動を継続監視】
東北太平洋側では、10月13日に岩手県沖でM4.3、10月14日に宮城県沖でM4.1の地震が発生しています。
その後、直近24時間の有感地震情報では、三陸沖から宮城県沖にかけて新たな顕著な地震は確認されていません。
地殻変動
国土地理院の最新解析では、東北地方で複数の大地震後の余効変動が継続しています。
2011年東北地方太平洋沖地震に加え、2026年4月20日の三陸沖地震、6月25日の岩手県沖地震後の変動です。
特に岩手県を中心とする広い範囲で、既知の大地震後の地殻変動が確認されています。
これらの余効変動が継続していることは、地震後の地下構造の変化を理解する上で重要です。
しかし、余効変動の継続だけで新たな巨大地震の発生時期を予測することはできません。
Earth Compassの判断
東北・三陸沖は「注意・横ばい」を維持します。
直近24時間の有感地震活動に顕著な拡大は確認されていません。
一方、既知の余効変動が継続しているため、経過監視を続けます。
8.沖縄・八重山
🟡 石垣・西表・与那国:注意 → 横ばい
与那国島近海M6.0から21日
9月30日14時00分、与那国島近海でM6.0、最大震度3の地震が発生しました。
その後、10月5日には石垣島北西沖でM4.6の地震が観測されています。
しかし、10月20日08時から21日08時までの有感地震情報では、石垣島・西表島・与那国島周辺に新たな顕著な地震は確認されていません。
八重山の地殻変動
国土地理院が10月8日に公表した月次GNSS解析では、沖縄地方について特段の変化は報告されていません。
ただし、解析対象は8月中旬から9月中旬です。
9月30日に発生した与那国島近海M6.0に伴う地殻変動を評価した資料ではありません。
したがって、与那国島周辺で新たな地殻変動が発生していないと断定することはできません。
八重山の地震活動について
石垣島・西表島・与那国島周辺では、陸上の震度計で震度1以上を観測する地震がない場合でも、周辺海域で微小地震が発生している可能性があります。
今回のレポートでは、震度1未満の地震を含む最新の震源カタログを定量解析していません。
そのため、八重山周辺の地震活動全体が減少しているかどうかについては、判断を保留します。
Earth Compassの判断
石垣島・西表島・与那国島は「注意・横ばい」を維持します。
直近の有感地震情報では、新たな顕著な活動拡大は確認されていません。
ただし、9月30日の地震後の経過監視を継続します。
宮古島・沖縄本島
宮古島周辺については、短期判定を引き上げる新たな材料は確認されていません。
沖縄本島近海では10月19日にM3.6、最大震度1の地震が発生しました。
しかし、その後の有感地震情報では新たな顕著な活動拡大は確認されていません。
宮古島と沖縄本島周辺は「通常・横ばい」を維持します。
9.南海トラフ
🟢 通常 →【公式評価に変更なし】
南海トラフについては、10月7日に開催された第110回南海トラフ沿いの地震に関する評価検討会の結果を引き続き採用します。
気象庁は、南海トラフ沿いの大規模地震の発生可能性が、平常時と比較して相対的に高まったと判断できる特段の変化は観測されていないと評価しています。
公式評価で確認されている地殻活動
10月7日の評価では、四国西部で9月27日から、東海地方で10月2日から深部低周波地震が観測されていることが報告されています。
周辺のひずみ計や傾斜計では、これらの現象とほぼ同期するわずかな地殻変動が確認されています。
また、静岡県西部から愛知県東部では、2022年初頭から長期的ゆっくりすべりに関連すると推定される地殻変動が継続しています。
気象庁は、これらの深部低周波地震やゆっくりすべりについて、従来から繰り返し観測されてきた現象と評価しています。
プレート境界の固着状態に特段の変化を示すデータは得られていません。
なお、深部低周波地震の「継続中」という記載は、10月7日時点の公式評価です。
10月21日まで同じ状態が続いていることを独自に確認したものではありません。
徳島県南部M2.7との関係
昨日、徳島県南部でM2.7の地震が発生しました。
しかし、この地震を理由として、南海トラフ巨大地震の発生可能性が高まったと判断する科学的根拠はありません。
また、今回の地震がプレート境界の固着状態に変化を与えたという観測結果も確認されていません。
Earth Compassの判断
南海トラフは「通常・横ばい」を維持します。
ただし、南海トラフM8〜9級地震は、平常時から長期的な発生可能性が高いと評価されています。
「通常」は安全宣言ではありません。
10.地殻変動
🟡 注意【既知の余効変動を継続監視】
最新の全国GNSS解析は、国土地理院が10月8日に公表した「令和8年9月の地殻変動」です。
解析対象は、2026年8月中旬から9月中旬までの約1か月間です。
全国の主な観測結果
| 地域 | 最新の月次解析結果 |
|---|---|
| 北海道 | 三陸沖・岩手県沖地震後の余効変動 |
| 東北 | 2011年および2026年の大地震後の余効変動 |
| 関東・中部 | 解析対象期間中、特段の変化なし |
| 近畿・中国・四国 | 熊本地震後の余効変動 |
| 九州 | 熊本地震後の余効変動 |
| 沖縄 | 解析対象期間中、特段の変化なし |
| 静岡県西部〜愛知県東部 | 長期的ゆっくりすべりに関連する変動 |
火山周辺の地殻変動
国土地理院の資料では、硫黄島で隆起が継続していることが報告されています。
また、十勝岳では2026年3月末頃から、一部のGNSS基線にわずかな伸びが確認されています。
阿蘇山では5月頃から、桜島周辺でも5〜6月頃から一部の基線にわずかな伸びが確認されています。
これらは火山活動を評価する上で重要な観測結果ですが、周辺の地震活動と直ちに結びつけることはできません。
昨日からの変化
今回確認した全国GNSS解析は、前日のレポートと同じ10月8日公表の資料です。
そのため、10月20日から21日にかけての新たな地殻変動の有無については、評価を保留します。
新しい変動が報告されていないことと、新しい変動が発生していないことは同じではありません。
Earth Compassの判断
地殻変動は「注意」を維持します。
既知の大地震後の余効変動やプレート境界深部のゆっくりすべりを引き続き監視します。
ただし、本日の地殻変動の厳密な前日比については、最新の連続GNSSデータを独自解析できていないため判断しません。
11.海底観測・津波観測
🟡 観測品質上の注意
南鳥島の遠地津波観測計
気象庁は10月7日、南鳥島の遠地津波観測計に障害が発生していることを公表しました。
障害は10月4日18時50分頃から発生しており、同観測点のデータを津波観測情報に使用できない状態とされています。
気象庁によると、津波警報等の第1報は地震計のデータをもとに発表するため、この障害による影響はありません。
海外で発生した地震による津波の実況監視については、海外の観測点を活用して補完する方針です。
10月21日朝までに、復旧を明示する新たな公式発表は確認できませんでした。
ただし、復旧発表が確認できないことだけで、障害が現在も継続していると断定することは避けます。
N-netの観測状況
南海トラフ西部では、防災科学技術研究所のN-netが高知県沖から日向灘にかけて整備されています。
N-netは沖合18点、沿岸18点、合計36観測点で構成されています。
2026年3月12日からは、沿岸システムの地震観測データも緊急地震速報に活用されています。
気象庁によると、N-net全体のデータを活用することで、対象海域の地震に対する緊急地震速報が最大20秒程度早まることが期待されています。
これは地震を予知する仕組みではなく、地震発生後の揺れをより早く検知するためのシステムです。
DONETの一部観測点
防災科学技術研究所の観測点作業情報には、DONET1の11点、DONET2の3点、合計14観測点が休止中と掲載されています。
ただし、この一覧の更新日は2026年5月11日です。
したがって、10月21日時点の全観測点の最新稼働状況を確認できたわけではありません。
Earth Compassの判断
海底・津波観測は「観測品質上の注意」を維持します。
観測機器の障害や欠測は、地震活動の異常や前兆を示すものではありません。
また、今回のレポートでは海底地震計や水圧計の連続観測データを独自に定量解析していません。
そのため、新たな海底地殻変動の有無については判断を保留します。
12.電離圏・太陽活動・地磁気
🔵 参考監視【本日G1磁気嵐の可能性】
NOAA最新地磁気予測
NOAA Space Weather Prediction Centerが日本時間10月21日7時05分に更新した地磁気予報では、10月21日の最大予測Kp指数は4.67です。
これは小規模な磁気嵐が発生する可能性を考慮する水準です。
今後3日間の地磁気予測
| 日付(UTC基準/日本時間は当日9時〜翌日9時) | 最大予測Kp | 評価 |
|---|---|---|
| 10月21日 | 4.67 | G1磁気嵐の可能性 |
| 10月22日 | 3.67 | 静穏〜やや活発 |
| 10月23日 | 1.67 | 静穏 |
※数値は予測値であり、実測値ではありません。
※NOAAの予報はUTC基準です。日本時間との時差は9時間です。
磁気嵐の発生確率
NOAAの最新予測では、10月21日の地磁気活動について、次の確率が示されています。
| 項目 | 10月21日の予測確率 |
|---|---|
| G1規模の磁気嵐 | 35% |
| G2規模の磁気嵐 | 15% |
| G3以上の磁気嵐 | 1% |
したがって、本日も小規模な磁気嵐が発生する可能性があります。
ただし、これは予測であり、実際に磁気嵐が発生したことを確認したものではありません。
昨日からの変化
昨日10月20日のレポートでは、10月21日の最大予測Kp指数は3.67でした。
最新予報では、10月21日の最大予測Kp指数が4.67に引き上げられています。
ただし、地磁気活動の実測値と予測値は異なるため、予測値が引き上げられたことだけで、実際の地磁気活動が強まったとは判断できません。
太陽活動
NOAAが10月20日21時30分(日本時間)に発表した3日予報では、10月21日の宇宙天気について、次の確率が示されています。
| 項目 | 10月21日の予測 |
|---|---|
| R1〜R2級の電波障害 | 25% |
| R3以上の電波障害 | 5% |
| S1以上の太陽放射線嵐 | 5% |
これらは主として、高周波無線通信、衛星通信、GPS測位、宇宙機器などへの影響を評価するための指標です。
地震の発生確率を示すものではありません。
NICTによる宇宙天気予報
情報通信研究機構(NICT)が10月20日21時に更新した宇宙天気情報では、太陽活動はやや活発、地磁気活動は静穏と報告されています。
また、今後1日間の地磁気活動はやや活発になると予測されています。
電離圏については、静穏な状態が続くと予測されています。
NICTの予測対象期間は、10月20日15時から21日14時59分までです。
ただし、これは予測を含む情報であり、10月21日08時時点のすべての観測値を直接示すものではありません。
電離圏TEC・ROTI
電離圏の状態を把握する代表的な指標には、TECとROTIがあります。
TECは電離圏に含まれる電子の総量を示す指標です。
ROTIはTECの時間変化率のばらつきを示し、電離圏の細かな乱れを把握するために使用されます。
TECやROTIは、昼夜、季節、太陽活動、地磁気活動など、さまざまな要因によって変化します。
今回のレポートでは、10月21日朝の日本上空におけるTEC・ROTIの連続観測データを独自に取得・定量解析できていません。
したがって、日本上空の電離圏に局所的な異常が発生しているかどうかについては、判定を保留します。
地震との科学的関係
電離圏、太陽活動、地磁気と地震発生の関係については、現在も研究が続けられています。
しかし、TEC・ROTI、太陽フレア、CME、地磁気変動などから、地震の発生日時・場所・規模を実用的な精度で予測する科学的方法は確立されていません。
米国地質調査所(USGS)も、太陽フレアや磁気嵐と地震発生との因果関係は実証されていないと説明しています。
今回の徳島県南部や神奈川県西部の地震についても、太陽活動との因果関係を示す証拠はありません。
Earth Compassでは、宇宙天気の変化を地震リスク判定の引き上げには使用しません。
13.海外火山・環太平洋火山活動
🟠 アナク・クラカタウ:警戒レベルIII【噴火活動が継続】
※この警戒レベルはインドネシア当局による火山活動の評価であり、Earth Compassの地震活動4段階判定とは別の指標です。
10月20日にも複数回の噴火
インドネシアのアナク・クラカタウ火山では、10月20日にも複数回の噴火が観測されました。
インドネシア国営通信ANTARAが報じた同国地質当局の情報によると、10月20日06時27分(現地時間)に噴火が発生しました。
この噴火は地震計で記録され、最大振幅67mm、継続時間は約3分53秒と報告されています。
続いて06時40分にも噴火が観測されました。
さらに12時28分には、最大振幅44mm、継続時間約28秒の噴火が記録されています。
別の報道では06時57分の噴火も報告されており、発表時点によって噴火回数の集計には違いがあります。
したがって、今回のレポートでは10月20日に複数回の噴火が確認されたという事実を採用します。
警戒レベルIIIを維持
インドネシアの地質当局は10月20日、アナク・クラカタウの警戒レベルIII(Siaga)を維持していると発表しています。
また、火口周辺半径5km以内への立ち入りを禁止しています。
これは、日本国内の地震活動に対するEarth Compassの「警戒」判定とは異なります。
火山性地震
10月20日00時から06時までの現地観測では、低周波地震やハイブリッド地震などが記録されています。
これらは火山内部での活動状況を把握する上で重要な観測データです。
ただし、火山性地震の回数だけで、大規模噴火の発生時期を予測することはできません。
津波・航空への影響
アナク・クラカタウでは、2018年に山体崩壊に伴う津波が発生したことがあります。
そのため、噴火活動に加えて、山体変形、崩壊兆候、火山性地震、SO₂放出量などを継続して監視する必要があります。
しかし、今回確認した資料から、新たな山体崩壊や津波の発生が切迫していると判断する根拠はありません。
また、航空への影響については、最新の噴煙高度や航空向け火山灰情報を確認する必要があります。
Earth Compassの判断
アナク・クラカタウは、海外火山の重点監視対象を継続します。
10月20日にも複数回の噴火が確認されており、火山活動が継続しています。
今後も噴火、火山性地震、SO₂、山体変形、津波リスク、航空影響を確認します。
なお、この火山活動を日本列島の地震活動と結びつける科学的根拠はありません。
14.本日のEarth Compass総合判定
🟡 日本全国:注意 → 横ばい
10月21日朝の観測結果を総合すると、日本国内で震度1以上を観測した地震は、直近24時間で2回でした。
前日の5回から減少しています。
最大規模は、10月20日20時48分に徳島県南部で発生したM2.7です。
また、本日02時40分には神奈川県西部でM2.3、最大震度1の地震が発生しました。
いずれも小規模な地震であり、直近24時間に震度2以上の揺れは確認されていません。
一方、国土地理院の最新GNSS解析では、熊本、三陸沖、岩手県沖の大地震後の余効変動が継続しています。
南海トラフについては、10月7日の公式評価から変更を必要とする新たな根拠は確認できません。
沖縄・八重山についても、直近の有感地震情報では新たな顕著な活動拡大は確認されていません。
宇宙天気では、G1規模の磁気嵐が発生する可能性が予測されていますが、これを地震活動の前兆として扱うことはできません。
海外では、アナク・クラカタウ火山で噴火活動が継続しています。
これらを総合し、全国総合判定は「注意・横ばい」とします。
本日の4段階判定
| 判定 | 該当地域 |
|---|---|
| 🟢 通常 | 南海トラフ、宮崎・日向灘、沖縄本島周辺、宮古島など |
| 🟡 注意 | 首都圏・神奈川県西部、千葉県周辺、徳島県南部、北海道東部・釧路沖、熊本・天草・芦北、東北・三陸沖、石川県能登地方、紀伊水道・和歌山県北部、奄美・トカラ、八重山、小笠原周辺など |
| 🟠 警戒 | 国内で新たな引き上げ対象なし |
| 🔴 高警戒 | 国内で新たな引き上げ対象なし |
全国総合判定:🟡 注意 → 横ばい
今回の判定は、確認できた観測情報に基づく監視優先度の整理であり、将来の地震発生確率を示すものではありません。
また、公式の緊急情報が発表された場合には、Earth Compassの独自判定よりも気象庁や自治体の情報を優先してください。
15.本日の防災コメント
首都圏・神奈川県西部
今朝、神奈川県西部でM2.3、最大震度1の地震が発生しました。
今回の地震だけで、大きな地震が迫っていると判断する必要はありません。
ただし、首都圏では日頃から家具の固定、寝室の落下物対策、非常用持ち出し品の準備を継続することが重要です。
徳島県南部・四国東部
昨夜、徳島県南部でM2.7、最大震度1の地震が発生しました。
今回の地震を南海トラフ巨大地震の前兆と判断する根拠はありません。
一方、四国の太平洋沿岸では津波への備えが重要です。
強い揺れ、または弱くても長くゆっくりとした揺れを感じた場合には、津波警報を待たずに海岸から離れ、高台など安全な場所へ避難してください。
北海道東部・釧路沖
昨日、釧路沖でM4.0、最大震度2の地震が発生しました。
その後、新たな顕著な有感地震は確認されていません。
ただし、北海道東部の太平洋沿岸では、長期的に巨大な海溝型地震と津波への備えが重要です。
津波避難場所や避難経路をあらかじめ確認しておいてください。
熊本・九州
熊本県天草・芦北地方では、直近24時間に新たな有感地震は確認されていません。
一方、令和8年熊本地震後の余効変動は継続しています。
過去の地震で被害を受けた建物や擁壁、ブロック塀、斜面などについては、引き続き安全確認が必要です。
沖縄・八重山
石垣島・西表島・与那国島では、直近の有感地震情報から特別な行動変更が必要と判断できる状況ではありません。
ただし、八重山では地震の揺れそのものに加えて、津波への備えが重要です。
特に、素潜りや沖釣りなどで海に出る場合には、出発前に最新の地震・津波情報を確認してください。
また、船舶で活動する場合には、船長や運航事業者と緊急時の連絡手段、避難方針、帰港判断などを共有しておくことが大切です。
Earth Compassからのメッセージ
揺れが少ない日にも、地球は動き続けている。
昨日から今朝にかけて、日本国内では2回の有感地震が観測されました。
前日の5回と比較すると、発生回数は減少しています。
最大規模も、昨日のM4.0から本日のM2.7へと小さくなりました。
こうした数字を見ると、地震活動が落ち着いてきたように感じるかもしれません。
しかし、私たちが揺れとして感じる地震は、地球の内部で起きている活動のほんの一部です。
日本列島の地下では、今日もプレートが少しずつ動いています。
過去の大地震によって変形した地殻は、時間をかけて変化を続けています。
海底では、陸上の観測機器だけでは捉えきれない地震や津波の情報が記録されています。
そして地球の外側では、太陽活動によって地磁気や電離圏の状態が変化しています。
本日は、小規模な磁気嵐が発生する可能性も予測されています。
しかし、こうした宇宙天気の変化を地震の前兆と結びつけることは、現在の科学では適切ではありません。
大切なのは、それぞれの自然現象を正しく理解することです。
地震活動は地震活動として。
地殻変動は地殻変動として。
太陽活動や地磁気は宇宙天気として。
異なる現象を無理に結びつけるのではなく、それぞれの観測結果を丁寧に確認していくことが重要です。
そして、科学的に分かっていることと、まだ分かっていないことを明確に区別することです。
Earth Compassは、地震の回数が減ったから安全だと判断することも、少し増えたから危険だと断定することもしません。
変化を見逃さず、結論を急がず、日々の備えにつなげる。
それがEarth Compassの基本姿勢です。
データ出典・参考資料
本レポートは、2026年10月21日08時05分時点で確認できた専門機関および地震情報配信機関の公開資料をもとに作成しています。
地震情報については、10月20日および21日の震度1以上の地震履歴を確認しました。
地震の震源、規模、深さには速報値を含み、後日修正される場合があります。
以下に、記事作成に使用した主要な公開資料をまとめます。
地震活動
気象庁|最新の地震情報
https://www.jma.go.jp/bosai/map.html#contents=earthquake_map
日本気象協会|2026年10月20日の地震情報
https://earthquake.tenki.jp/bousai/earthquake/entries/2026/10/20
日本気象協会|2026年10月21日の地震情報
https://earthquake.tenki.jp/lite/bousai/earthquake/entries/2026/10/21
10月20日の徳島県南部M2.7、および10月21日の神奈川県西部M2.3について、発生時刻、震源、規模、最大震度を確認しています。
地殻変動・南海トラフ
国土地理院|令和8年9月の地殻変動
https://web2.gsi.go.jp/WNEW/PRESS-RELEASE/2026-goudou1008.html
2026年10月8日公表。熊本・三陸・岩手県沖の余効変動、静岡県西部から愛知県東部の長期的ゆっくりすべりなどを確認しています。
気象庁|南海トラフ地震関連解説情報
https://ds.data.jma.go.jp/eew/data/nteq/teirei/202610071700_teirei.html
2026年10月7日公表の第110回南海トラフ沿いの地震に関する評価検討会の結果を採用しています。
海底観測・津波観測
気象庁|南鳥島の遠地津波観測計障害について
https://www.jma.go.jp/jma/press/2610/07a/entitunamikansoku.html
2026年10月7日の発表内容を確認しています。
防災科学技術研究所|海底観測点作業情報
https://www.seafloor.bosai.go.jp/st_info/status
DONETの一部観測点の休止情報は、2026年5月11日更新の資料です。
気象庁|N-net沿岸システムの緊急地震速報への活用開始
https://www.jma.go.jp/jma/press/2603/06b/20260306_N-net.html
2026年3月12日からの活用について確認しています。
電離圏・太陽活動・地磁気
NOAA SWPC|最新3日間の地磁気予報
https://services.swpc.noaa.gov/text/3-day-geomag-forecast.txt
日本時間2026年10月21日7時05分更新のデータを採用しています。
10月21日の最大予測Kp4.67、およびG1規模の磁気嵐発生確率35%を確認しました。
NOAA SWPC|太陽・地磁気活動3日予報
https://services.swpc.noaa.gov/text/3-day-forecast.txt
日本時間2026年10月20日21時30分発表の予報を採用しています。
情報通信研究機構(NICT)|宇宙天気予報
2026年10月20日21時更新の宇宙天気情報を確認しています。
米国地質調査所(USGS)|太陽活動と地震の関係
https://www.usgs.gov/faqs/do-solar-flares-or-magnetic-storms-space-weather-cause-earthquakes
太陽活動や地磁気変動と地震との因果関係が科学的に実証されていないことを確認しています。
米国地質調査所(USGS)|地震予測の科学的限界
https://www.usgs.gov/faqs/can-you-predict-earthquakes
現在の科学では、地震の発生日時・場所・規模を実用的な精度で予知できないことを確認しています。
海外火山・環太平洋火山活動
インドネシア国営通信ANTARA|アナク・クラカタウ火山活動
2026年10月20日に報じられた複数回の噴火、警戒レベルIII、火口周辺5kmへの立ち入り禁止措置について確認しています。
Katadata|PVMBG火山活動情報
2026年10月20日の噴火および火山性地震の観測情報を確認しています。
Earth Compass — 予知ではなく、確かな観測から。

