日本列島・地殻活動リスクモニタリング
観測基準:2026年10月13日 08:00 JST
全国総合判定:🟡 注意
前日比:→ 横ばい
重点監視:岩手県沖・三陸沖、熊本・天草・芦北、首都圏・千葉県東方沖
本日の特記事項:岩手県沖でM4.3。昨日は硫黄島近海でM5.0、釧路沖でM4.0を観測。地磁気は本日G1規模の磁気嵐が予測されています。
本日のEarth Compassでは、日本全国の総合判定を「注意」に維持します。
10月13日02時25分、岩手県沖を震源とするM4.3の地震が発生しました。震源の深さは約20km、最大震度は1でした。この地震による津波の心配はありません。
昨日10月12日には、小笠原諸島の硫黄島近海でM5.0、釧路沖でM4.0、熊本県天草・芦北地方でM2.9の地震が発生しています。
特に注目したいのは、硫黄島近海のM5.0と岩手県沖のM4.3です。
ただし、硫黄島近海の地震は深さ約180kmで発生しており、浅い場所で発生する地震とは性質が異なります。また、岩手県沖のM4.3についても、既知の余効変動との直接的な関連を示す新たな解析結果は確認されていません。
現在の観測情報から、日本列島全体で地震活動が連動して活発化していると判断する科学的根拠はありません。
一方、地殻変動については、国土地理院が10月8日に公表した最新資料で、三陸沖・岩手県沖・熊本における大地震後の余効変動が継続していることが確認されています。
南海トラフについては、10月7日の公式評価に変更はありません。
宇宙天気では、10月11日に観測されたG3磁気嵐から地磁気活動がいったん落ち着いていますが、本日午後にはG1規模の磁気嵐が発生する可能性があります。
これらを総合し、全国判定は「注意・横ばい」とします。
1.全国地震活動リスク評価
| 地域・観測項目 | 本日判定 | 前日比 | 主な判断材料 |
|---|---|---|---|
| 日本全国 | 🟡 注意 | → | 岩手M4.3、硫黄島M5.0などを観測 |
| 首都圏・千葉県東方沖 | 🟡 注意 | → | 10/12 M4.3後、新たな顕著な続発なし |
| 北海道東部・釧路沖 | 🟡 注意 | → | 10/12釧路沖M4.0、釧路地方M3.3 |
| 東北・三陸沖 | 🟡 注意 | ↑小 | 10/13岩手県沖M4.3。余効変動も継続 |
| 熊本・天草・芦北 | 🟡 注意 | → | 10/12 M2.9。小規模地震が継続 |
| 小笠原・硫黄島周辺 | 🟡 注意 | ↑ | 10/12硫黄島近海M5.0 |
| 近畿・中国・四国 | 🟢 通常 | → | 短期判定を引き上げる材料なし |
| 奄美・トカラ列島 | 🟡 注意 | → | 直近の活動に顕著な規模拡大なし |
| 石垣・西表・与那国 | 🟡 注意 | → | 9/30与那国島近海M6.0後の経過監視 |
| 宮古島 | 🟢 通常 | → | 新たな顕著な有感地震なし |
| 沖縄本島 | 🟢 通常 | → | 短期判定を引き上げる材料なし |
| 南海トラフ | 🟢 通常※ | → | 10/7公式評価に特段の変化なし |
| 地殻変動 | 🟡 注意 | → | 三陸・熊本の既知の余効変動が継続 |
| 海底・津波観測 | 🟡 観測品質上の注意 | → | 南鳥島観測障害、DONET一部休止情報 |
| 電離圏・太陽・地磁気 | 🔵 参考監視 | → | G1磁気嵐を予測。TEC・ROTIは定量評価保留 |
※Earth Compassの「通常・注意・警戒・高警戒」は、観測状況と防災対応の優先度を整理する独自判定です。気象庁の警報や、地震発生確率を示すものではありません。
また、前日比の矢印は観測された活動状況の変化を示します。将来の地震発生確率の増減を意味しません。
2.東北・三陸沖
🟡 注意 ↑小【本日の重点監視】
岩手県沖でM4.3
本日02時25分、岩手県沖でM4.3の地震が発生しました。
| 項目 | 観測結果 |
|---|---|
| 発生日時 | 10月13日02時25分 |
| 震源地 | 岩手県沖 |
| マグニチュード | M4.3 |
| 震源の深さ | 約20km |
| 最大震度 | 1 |
| 津波 | 心配なし |
震度1は、盛岡市、宮古市、釜石市、遠野市、一関市などで観測されています。
今回の地震は、岩手県沿岸から東側の海域で発生しました。
地殻変動との関係
現在、岩手県周辺では複数の大地震後の余効変動が確認されています。
国土地理院の最新解析によると、2026年4月20日の三陸沖M7.7、6月25日の岩手県沖の地震後の余効変動が継続しています。
さらに、2011年東北地方太平洋沖地震後の長期的な余効変動も観測されています。
余効変動とは、大地震によって変形した地下の岩盤などが、その後も時間をかけて変形を続ける現象です。
ただし、今回のM4.3が、これらの余効変動によって発生したと判断するには、震源の詳細な解析が必要です。
余効変動の継続を、次の大地震の前兆と断定することはできません。
Earth Compassの判断
東北・三陸沖は「注意」を維持し、観測活動を前日比小幅上昇とします。
岩手県沖で新たなM4級地震が観測されたことが主な理由です。
しかし、最大震度は1であり、今回の地震だけを根拠として「警戒」へ引き上げる必要性は確認できません。
引き続き、岩手県沖から三陸沖にかけての震源分布、発生頻度、地殻変動の推移を監視します。
3.小笠原・硫黄島周辺
🟡 注意 ↑【昨日の新規観測】
硫黄島近海でM5.0
昨日10月12日09時53分、硫黄島近海でM5.0の地震が発生しました。
| 項目 | 観測結果 |
|---|---|
| 発生日時 | 10月12日09時53分 |
| 震源地 | 硫黄島近海 |
| マグニチュード | M5.0 |
| 震源の深さ | 約180km |
| 最大震度 | 1 |
| 津波 | 心配なし |
東京都小笠原村で震度1を観測しています。
今回の地震で重要なのは、震源の深さが約180kmだったことです。
一般に、深い場所で発生する地震は、地表に近い浅い地震とは異なる特徴を持ちます。
そのため、M5.0という規模だけで周辺地域の危険性が急激に高まったと判断することはできません。
硫黄島の地殻変動
国土地理院の最新GNSS解析では、硫黄島の電子基準点「硫黄島1」で隆起が継続していることが報告されています。
硫黄島は火山活動に伴う地殻変動が観測されている地域です。
しかし、今回の深さ約180kmの地震と、地表付近で観測される隆起との間に直接的な因果関係があるとは確認されていません。
両者を単純に結びつけないことが重要です。
Earth Compassの判断
小笠原・硫黄島周辺は「注意」とします。
昨日のM5.0を新たな監視対象として追加します。
一方、周辺の火山活動や地殻変動については、別途専門機関の評価を確認する必要があります。
現時点で今回の地震を火山噴火の前兆と判断する根拠はありません。
4.首都圏・関東
🟡 注意 →【継続監視】
千葉県東方沖の地震活動
10月12日01時24分、千葉県東方沖でM4.3、最大震度2の地震が発生しました。
10月1日には千葉県北東部でM5.1、10月8日にはM4.8、最大震度4を観測しています。
直近の活動を整理します。
| 発生日時 | 震源 | M | 最大震度 |
|---|---|---|---|
| 10月1日21:27 | 千葉県北東部 | 5.1 | 3 |
| 10月8日04:13 | 千葉県北東部 | 4.8 | 4 |
| 10月8日04:36 | 千葉県東方沖 | 3.9 | 2 |
| 10月12日01:24 | 千葉県東方沖 | 4.3 | 2 |
昨日からの変化
10月12日のM4.3以降、10月13日朝までに確認できた震度1以上の地震情報では、千葉県北東部・東方沖に新たな顕著な地震は掲載されていません。
ただし、これは小規模な地震を含むすべての地震活動が停止したという意味ではありません。
震度1未満の地震については、別途震源カタログなどを確認する必要があります。
地殻変動
国土地理院が10月8日に公表した最新GNSS解析では、関東・中部地方に特段の変化は報告されていません。
ただし、この解析の対象は8月中旬から9月中旬です。
10月1日、8日、12日に千葉県周辺で発生した地震に伴う地殻変動を評価したものではありません。
Earth Compassの判断
首都圏・関東は「注意・横ばい」を維持します。
千葉県北東部から東方沖にかけて、近接した地域で地震が繰り返されているため、継続監視は必要です。
一方、現在の観測情報から、大地震の発生が切迫していると判断することはできません。
5.熊本・天草・芦北
🟡 注意 →【継続監視】
昨日もM2.9を観測
10月12日16時51分、熊本県天草・芦北地方でM2.9、最大震度2の地震が発生しました。
同日05時05分にもM1.9、最大震度1を観測しています。
直近の主な活動は以下のとおりです。
| 発生日時 | M | 最大震度 |
|---|---|---|
| 10月9日11:12 | 3.5 | 2 |
| 10月10日12:16 | 3.1 | 1 |
| 10月10日19:00 | 2.6 | 1 |
| 10月11日06:19 | 2.3 | 1 |
| 10月12日05:05 | 1.9 | 1 |
| 10月12日16:51 | 2.9 | 2 |
今回の一覧では、M2〜3級を中心とした小規模な有感地震が続いています。
しかし、地震規模が時間とともに段階的に拡大している状況は確認できません。
地殻変動
国土地理院の最新解析では、7月28日の令和8年熊本地震M7.1後の余効変動が引き続き確認されています。
熊本県を中心に広い範囲で地殻変動が継続しています。
また、西日本の広い範囲でも余効変動が観測されています。
Earth Compassの判断
熊本・天草・芦北は「注意・横ばい」を維持します。
地震活動そのものは小規模ですが、大地震後の余効変動と有感地震が継続しているため、引き続き経過を確認します。
既に被害を受けた建物、擁壁、石垣、斜面などについては、安全確認を継続してください。
6.北海道東部・釧路沖
🟡 注意 → 横ばい
釧路沖でM4.0
昨日10月12日12時45分、釧路沖でM4.0、最大震度2の地震が発生しました。
また、20時33分には釧路地方中南部でM3.3、最大震度1の地震が発生しています。
北海道東部では10月7日の北海道東方沖M4.6、10月10日の根室半島南東沖M3.7など、M3〜4級の地震が散発しています。
ただし、これらの震源を同一の地震系列と判断する根拠はありません。
Earth Compassの判断
北海道東部・釧路沖は「注意・横ばい」とします。
昨日は複数の有感地震が発生しましたが、地震規模が段階的に拡大する状況は確認されていません。
北海道東部の太平洋沿岸では、長期的には海溝型地震と津波への備えが重要です。
短期的な観測状況にかかわらず、日常の防災対策を維持してください。
7.沖縄・八重山
🟡 石垣・西表・与那国:注意 →
与那国島近海M6.0から13日
9月30日に与那国島近海でM6.0、最大震度3の地震が発生しました。
その後、10月5日には石垣島北西沖でM4.6の地震が発生しています。
ただし、10月12日から13日朝までの震度1以上の地震情報では、八重山周辺に新たな顕著な地震は確認されていません。
地殻変動
10月8日に発表された国土地理院の最新月次解析では、沖縄地方に特段の変化は報告されていません。
しかし、解析対象は8月中旬から9月中旬までです。
9月30日の与那国島近海M6.0に伴う地殻変動を評価した資料ではありません。
そのため、与那国島周辺に地殻変動がなかったと断定することはできません。
本日の八重山評価
石垣島・西表島・与那国島は「注意・横ばい」を維持します。
9月30日の地震以降、震度1以上の地震情報では、規模が段階的に拡大する状況は確認されていません。
ただし、地震活動が落ち着いていることは、今後大きな地震が発生しないことを意味しません。
宮古島・沖縄本島
宮古島と沖縄本島については、現在確認できる地震活動情報に短期判定を引き上げる材料はありません。
両地域とも「通常・横ばい」を維持します。
8.奄美・トカラ列島
🟡 注意 → 横ばい
トカラ列島では10月8日にM3.7、最大震度1の地震が発生しました。
奄美大島北東沖でも10月7日にM3.5の地震が発生しています。
その後、10月13日朝までに確認できた有感地震情報では、同地域に新たな顕著な規模拡大は確認されていません。
Earth Compassの判断
奄美・トカラ列島は「注意・横ばい」を維持します。
トカラ列島周辺は過去にも群発的な地震活動が繰り返されている地域です。
ただし、現在の小規模地震を南海トラフ巨大地震や他地域の大地震の前兆として扱う科学的根拠はありません。
今後も地震の発生頻度、震源分布、規模の変化を監視します。
9.南海トラフ
🟢 通常 →【10月7日の公式評価を維持】
南海トラフについては、10月7日に開催された第110回南海トラフ沿いの地震に関する評価検討会の結果を採用します。
気象庁は、南海トラフ沿いの大規模地震の発生可能性が、平常時と比べて相対的に高まったと考えられる特段の変化は観測されていないと評価しています。
現在監視されている主な現象
10月7日の公式評価では、東海地方で10月2日から、四国西部で9月27日から深部低周波地震が観測されていることが報告されています。
周辺のひずみ計や傾斜計では、これらにほぼ同期するわずかな地殻変動が確認されています。
また、静岡県西部から愛知県東部では、2022年初頭から長期的ゆっくりすべりに関連すると推定される地殻変動が継続しています。
これらはプレート境界の状態を理解するための重要な観測結果です。
しかし、気象庁は、こうした深部低周波地震やゆっくりすべりについて、従来から繰り返し観測されてきた現象と評価しています。
現在までの観測結果からは、プレート境界の固着状態に特段の変化を示すデータは得られていません。
昨日からの変化
10月13日朝までに、10月7日の評価を変更する新たな公式評価は確認していません。
また、昨日発生した硫黄島近海M5.0や本日の岩手県沖M4.3を理由として、南海トラフの巨大地震発生可能性が短期的に高まったと判断する根拠はありません。
Earth Compassの判断
南海トラフは「通常・横ばい」です。
ただし、南海トラフM8〜9級地震は、平常時から長期的な発生可能性が高いと評価されています。
ここでいう「通常」は、直近の公式観測に特段の変化がないという意味であり、安全宣言ではありません。
10.地殻変動
🟡 注意 → 横ばい
最新の全国GNSS解析は、国土地理院が10月8日に発表した「令和8年9月の地殻変動」です。
観測対象は2026年8月中旬から9月中旬までの約1か月間です。
全国の主な地殻変動
| 地域 | 観測結果 |
|---|---|
| 北海道 | 三陸沖・岩手県沖地震後の余効変動 |
| 東北 | 2011年および2026年の地震後の余効変動 |
| 関東・中部 | 対象期間中、特段の変化なし |
| 近畿・中国・四国 | 熊本地震後の余効変動 |
| 九州 | 熊本地震後の余効変動 |
| 沖縄 | 対象期間中、特段の変化なし |
| 静岡県西部〜愛知県東部 | 長期的ゆっくりすべりに関連する変動 |
火山周辺の地殻変動
国土地理院の資料では、火山周辺についても次の観測が報告されています。
十勝岳では、2026年3月末頃から一部のGNSS基線にわずかな伸びが見られます。
硫黄島では隆起が継続しています。
阿蘇山では、2026年5月頃から一部の基線にわずかな伸びが確認されています。
桜島でも、2026年5〜6月頃から一部の基線にわずかな伸びが見られます。
これらは火山活動を評価する上で重要ですが、周辺で発生する地震と直ちに結びつけることはできません。
Earth Compassの判断
地殻変動は「注意・横ばい」を維持します。
現在確認されている主な変動は、既知の大地震後の余効変動や長期的ゆっくりすべりなどです。
これらを日本列島全体の大地震の前兆と判断する根拠はありません。
なお、10月に発生した各地の地震については、今回のGNSS月次解析の対象期間外です。
11.海底観測・津波観測
🟡 観測品質上の注意 →
南鳥島の遠地津波観測計
気象庁は10月7日、南鳥島の遠地津波観測計に障害が発生していることを公表しました。
障害は10月4日18時50分頃から発生しており、同観測点のデータが津波観測情報に使用できない状態とされています。
気象庁によると、津波警報等の第1報は地震計の情報をもとに推定するため、今回の障害による影響はありません。
海外で発生した地震による津波の実況監視については、海外の観測点を活用して補完する方針です。
10月13日朝までに、復旧を明示する新たな公式発表は確認できませんでした。
ただし、復旧発表が確認できないことだけで、現在も障害が継続していると断定することは避けます。
南海トラフの海底観測網
南海トラフ西部では、防災科学技術研究所のN-netが高知県沖から日向灘にかけて整備されています。
N-netは沖合18点、沿岸18点、合計36観測点で構成されます。
2026年3月からは沿岸システムの地震観測データも緊急地震速報に活用されています。
一方、DONETの観測点作業情報には、DONET1の11点、DONET2の3点、合計14観測点が休止中と掲載されています。
ただし、この休止情報の最終更新日は2026年5月11日です。
10月13日時点の全観測点の実際の稼働状況を保証するものではありません。
Earth Compassの判断
海底観測については、観測品質上の注意を維持します。
観測機器の障害やデータ欠測は、地震活動の異常を示すものではありません。
また、今回のレポートでは海底地震計・水圧計の連続観測データを独自に定量解析していません。
そのため、新たな海底地殻変動の有無については判断を保留します。
12.電離圏・太陽活動・地磁気
🔵 参考監視 →【本日G1磁気嵐を予測】
最新のNOAA予測
NOAA Space Weather Prediction Centerが10月13日07時05分(日本時間)に更新した地磁気予報によると、本日10月13日の最大予測Kp指数は5.00です。
これはNOAAのG1(Minor)規模に相当します。
| 日付 | 予測最大Kp | 評価 |
|---|---|---|
| 10月13日 | 5.00 | G1 |
| 10月14日 | 4.00 | 静穏〜活発 |
| 10月15日 | 3.33 | 静穏〜やや活発 |
※数値は予測値であり、実測値ではありません。
NOAAの最新予測では、10月13日15時〜18時(日本時間)にKp5.00となる可能性が示されています。
10月11日に観測されたG3磁気嵐と比較すると、予想される規模は小さくなっています。
なお、NOAAが10月12日21時30分(日本時間)に発表した3日予報では、それまでの24時間に観測された最大Kpは3でした。
そのため、現時点で本日G1磁気嵐が発生したと断定することはできません。
太陽活動
NOAAの10月12日発表の3日予報では、10月13日のR1〜R2級電波障害の発生確率は50%とされています。
また、R3以上の電波障害は10%、S1以上の太陽放射線嵐は5%と予測されています。
これらは太陽活動が引き続き比較的活発であることを示しています。
ただし、主な影響対象は衛星通信、航空無線、GPS測位などです。
地震の発生確率を示すものではありません。
電離圏TEC・ROTI
NICTでは、GNSS観測データなどを利用し、日本上空の電離圏の状態を監視しています。
TECは電離圏に含まれる電子の総量を示す指標です。
ROTIはTECの時間変化率のばらつきを表し、電離圏の細かな乱れを把握するために使用されます。
地磁気嵐が発生すると、電離圏の電子密度や分布に変動が生じることがあります。
ただし、今回のレポートでは、10月13日朝の日本上空におけるTEC・ROTIの最新連続観測値を独自に取得・定量解析できていません。
そのため、現在の電離圏に異常がある、または異常がないと断定することは避けます。
地震との科学的関係
電離圏、地磁気、太陽活動と地震発生の関係については、現在も研究が行われています。
しかし、TEC・ROTI、太陽フレア、CME、地磁気変動などから、地震の発生日時・場所・規模を実用的な精度で予測する方法は確立されていません。
米国地質調査所(USGS)も、太陽フレアや磁気嵐と地震との因果関係は実証されていないと説明しています。
今回の地磁気活動と、岩手県沖M4.3や硫黄島近海M5.0との因果関係を示す証拠もありません。
Earth Compassでは、宇宙天気の変化を地震リスク判定の引き上げには使用しません。
13.本日のEarth Compass総合評価
🟡 日本全国:注意 → 横ばい
本日の観測情報を総合すると、日本列島各地でM4〜5級の地震が発生しています。
昨日の硫黄島近海M5.0、釧路沖M4.0、本日の岩手県沖M4.3が主な活動です。
一方、これらの地震が広域的に連動して発生していると判断する科学的根拠はありません。
岩手県沖では、既知の余効変動が継続している地域で新たな地震が観測されました。
しかし、今回の地震が既知の余効変動によって発生したと確認されたわけではありません。
熊本では小規模な地震活動と余効変動が継続しています。
首都圏・千葉県東方沖では10月12日にM4.3が発生しましたが、その後の有感地震情報では顕著な続発は確認されていません。
八重山については、9月30日の与那国島近海M6.0後の経過監視を継続します。
南海トラフについては、10月7日の最新公式評価で特段の変化がないとされています。
宇宙天気では、本日G1磁気嵐が予測されていますが、これは地震活動のリスク評価には加算しません。
本日の4段階判定
| 判定 | 該当地域 |
|---|---|
| 🟢 通常 | 南海トラフ、沖縄本島、宮古島、近畿など |
| 🟡 注意 | 東北・三陸沖、小笠原・硫黄島周辺、首都圏・関東、北海道東部、熊本、奄美・トカラ、八重山など |
| 🟠 警戒 | 該当地域なし |
| 🔴 高警戒 | 該当地域なし |
全国総合判定は「注意・横ばい」を維持します。
ただし、この判定は現在の観測状況を整理した独自の監視優先度です。
全国や地域ごとの将来の地震発生確率を数値化した結果ではありません。
14.本日の防災コメント
東北・三陸沖
本日、岩手県沖でM4.3が発生しました。
最大震度は1でしたが、東北太平洋側では長期的に海溝型地震と津波への備えが必要です。
沿岸地域では、避難経路と高台の位置を確認してください。
首都圏・関東
千葉県北東部から東方沖では、10月1日以降、M4〜5級の地震が繰り返されています。
家具の固定、寝室の落下物対策、非常用持ち出し品の確認を継続してください。
ただし、地震が繰り返されていることだけで、大地震が近づいていると判断する必要はありません。
熊本・九州
熊本地震後の余効変動と小規模地震が続いています。
既に被害を受けた建物、擁壁、ブロック塀、斜面などについては、引き続き安全確認が必要です。
特に、新たなひび割れや変形が見られる場合には専門家による確認を検討してください。
沖縄・八重山
石垣島・西表島・与那国島では、現在の地震活動情報から特別な行動変更が必要と判断できる状況ではありません。
ただし、八重山では地震そのものだけでなく、津波に対する避難行動が重要です。
海岸、港、リーフ周辺では、強い揺れ、または弱くても長くゆっくりした揺れを感じた場合、津波警報の発表を待たずに速やかに高台などへ避難してください。
素潜りや沖釣りなどでは、通常の波浪、潮流、天候にも十分注意する必要があります。
Earth Compassからのメッセージ
地震の規模だけでは、危険性は判断できない。
昨日、硫黄島近海ではM5.0の地震が発生しました。
しかし、震源の深さは約180kmで、最大震度は1でした。
一方、10月8日の千葉県北東部M4.8では、最大震度4を観測しています。
つまり、マグニチュードが大きい地震ほど、必ず強い揺れをもたらすわけではありません。
震源の深さ、震源からの距離、地下構造、地盤の性質など、さまざまな要因が実際の揺れに影響します。
そして、地震活動を評価する際にも、一つの観測結果だけでは十分ではありません。
震源分布、地震の発生頻度、地殻変動、プレート境界の状態、海底観測などを継続して確認する必要があります。
一方、太陽活動や電離圏、地磁気などの変化については、現在の科学的知見で地震との関連をどこまで説明できるのか、慎重に区別しなければなりません。
観測された事実と、まだ証明されていない仮説を混同しないこと。
それがEarth Compassの基本方針です。
データ出典・参考資料
本レポートは、2026年10月13日08時時点で取得・確認できた専門機関および地震情報配信機関の公開資料をもとに作成しています。
地震情報については、10月13日02時28分発表の岩手県沖M4.3を最新の確認済み有感地震として採用しました。速報値は後日修正される場合があります。
地震活動
地殻変動・南海トラフ
国土地理院|令和8年9月の地殻変動(2026年10月8日公表)
海底観測・津波観測
気象庁|南鳥島の遠地津波観測計障害について(2026年10月7日)
電離圏・太陽活動・地磁気
NOAA SWPC|最新地磁気予報(10月13日07時05分JST発表)
Earth Compass — 予知ではなく、確かな観測から。

