日本列島・地殻活動リスクモニタリング
本日の総合判定:🟡 注意
前日比:→ 横ばい
基準時刻:2026年10月7日 08:04 JST
今朝までの最大の変化は、10月7日02時47分の北海道東方沖M4.6・最大震度2です。震源の深さは約10kmで根室市で震度2を観測しましたが、津波の心配はありません。気象庁の緊急地震速報(予報)一覧でも、これが今朝までの最新の対象地震です。 気象庁データ
一方、10月6日には神奈川県西部M3.4・最大震度2、熊本地方M2.9、天草・芦北地方M1.9、浦河沖M3.6、10月7日02時01分には沖縄本島近海M2.8が観測されました。いずれも小規模で、現段階では全国的な規模拡大を示す並びにはなっていません。 お天気サービス
| 地域・観測項目 | 判定 | 前日比 | 10月7日朝の評価 |
|---|---|---|---|
| 日本全国 | 🟡 注意 | → | 北海道東方沖M4.6。全国的な規模拡大は確認せず |
| 北海道東部・根室沖 | 🟡 注意 | ↑ | 10/7 M4.6・震度2を新規観測 |
| 東北・三陸沖 | 🟡 注意 | ↓ | 10/2 M5.0、10/3 M4級以降は低下 |
| 首都圏・関東 | 🟡 注意 | → | 神奈川県西部M3.4。千葉M5級系列の拡大なし |
| 熊本・天草・芦北 | 🟡 注意 | → | 小規模有感地震は継続。余効変動あり |
| 与那国・石垣・西表 | 🟡 注意 | ↓小 | 10/5石垣島北西沖M4.6後に顕著な続発なし |
| 宮古島 | 🟢 通常 | ↓ | 10/4 M3.9後、活動拡大なし |
| 沖縄本島 | 🟢 通常 | → | 今朝M2.8・震度1。引き上げる規模ではない |
| 奄美・トカラ | 🟡 注意 | ↓ | 10/5トカラM3.8以降、規模拡大なし |
| 南海トラフ | 🟢 通常※ | → | 最新公式評価は「特段の変化なし」 |
| 地殻変動 | 🟡 注意 | → | 三陸・熊本の既知の余効変動が中心 |
| 海底観測品質 | 🟡 注意※ | → | N-net運用、DONET一部観測休止 |
| 電離圏・太陽・地磁気 | 🔵 参考監視 | ↓ | 地磁気は静穏~やや乱れ程度の予測 |
※「通常・注意・警戒・高警戒」はEarth Compass独自の監視優先度で、気象庁の警報・注意報とは異なります。
北海道東部・北海道東方沖
🟡 注意 ↑【本日の新規監視ポイント】
10月7日02時47分、北海道東方沖でM4.6、深さ約10km、最大震度2の地震が発生しました。震度2は根室市、震度1は標茶町、標津町、別海町などで観測されました。津波の心配はありません。 気象庁データ
10月6日10時48分には浦河沖でもM3.6・最大震度1がありました。ただし、震源域は異なり、この2つだけから北海道太平洋側全体の活動が一段強まったとは判断できません。 お天気サービス
北海道東方沖では今年もM4~5級が散発しています。今朝のM4.6は監視対象にはなりますが、単発のM4級・最大震度2という現状だけで「警戒」へ引き上げる根拠はありません。
首都圏・関東
🟡 注意 → 横ばい
10月6日19時53分、神奈川県西部M3.4・最大震度2が発生しました。10月1日の千葉県北東部M5級、10月2日の茨城県南部M3.9とは震源域が異なり、現段階で一つの系列として結びつける根拠はありません。 お天気サービス
また、国土地理院の最新の全国GNSS月次解析では、関東・中部地方に新たな広域異常を示す報告はありません。10月7日朝現在、地殻変動に関する公式発表一覧の最新月次資料は**9月8日発表の「令和8年8月の地殻変動」**です。 国土地理院
したがって、首都圏は「注意」を維持しますが、千葉M5級から活動が連続的に大きくなっている状態ではありません。
熊本・天草・芦北
🟡 注意 →【継続監視】
10月6日13時47分に熊本地方M2.9・震度1、23時47分に天草・芦北地方M1.9・震度1が発生しました。規模は非常に小さいものの、地震活動自体は途切れていません。 お天気サービス
国土地理院の最新解析では、7月28日の令和8年熊本地震M7.1後、熊本県を中心に広い範囲で余効変動が続いています。電子基準点「千丁」では本震時に北東方向約87cm、約33cmの沈降が観測され、その後も余効変動が確認されています。 国土地理院
したがって熊本は、地震規模の増大ではなく、大地震後の地殻調整と小規模地震の継続を理由に注意を維持します。
東北・三陸沖
🟡 注意 ↓
10月2日の三陸沖M5.0、10月3日のM4級地震以降、気象庁の直近の緊急地震速報一覧には三陸沖の新たな顕著な地震は追加されていません。短期的には沈静化方向です。 気象庁データ
ただし国土地理院は、2026年4月20日の三陸沖M7.7と6月25日の岩手県沖地震後について、岩手県を中心に余効変動が継続しているとしています。2011年東北地方太平洋沖地震後の長期余効変動も続いています。 国土地理院
地震数だけなら低下していますが、地殻は依然として大地震後の調整過程にあるため、注意を維持します。
沖縄・八重山
🟡 八重山:注意 ↓小
🟢 沖縄本島:通常 →
10月5日22時30分の石垣島北西沖M4.6・深さ約150km・最大震度1以降、今朝まで八重山で新しいM4級以上の対象地震は確認されていません。 気象庁データ
9月30日の与那国島近海地震は、気象庁の詳細解析ではM6.0、深さ約10kmとされています。10月5日の石垣島北西沖M4.6は約150kmと深く、位置も深度も大きく異なるため、現段階で同じ地震系列と考える根拠はありません。 気象庁データ
10月7日02時01分には沖縄本島近海でM2.8・最大震度1がありましたが、この規模単独では沖縄本島の判定を引き上げません。 お天気サービス
石垣島・西表島・与那国島は、昨日よりわずかに低下方向です。 ただし9月30日のM6級からまだ約1週間であるため、もうしばらく注意判定を残します。
南海トラフ
🟢 通常 →
本日10月7日に定例評価
これは今日の重要ポイントです。
気象庁の最新公式評価は、現時点では2026年9月7日の第109回南海トラフ沿いの地震に関する評価検討会です。結論は、
「南海トラフ沿いの大規模地震の発生の可能性が、平常時と比べて相対的に高まったと考えられる特段の変化は観測されていない」
となっています。 気象庁データ
そして、次回の定例評価検討会は本日10月7日に予定されています。 ただし朝08時04分時点では新しい評価結果はまだ公表されていません。通常は評価後に解説情報が公表されるため、今日の朝版では9月7日の公式評価を最新値として扱います。 気象庁
静岡県西部~愛知県東部では2022年初頭から長期的ゆっくりすべりに起因すると推定される非定常地殻変動が継続していますが、これまでの気象庁評価では既知の現象として扱われています。 国土地理院
したがって、北海道、熊本、関東、八重山などで最近地震が発生していることを理由として、南海トラフ判定を引き上げる科学的根拠は現時点ではありません。
地殻変動
🟡 注意 →
国土地理院の最新全国GNSS解析で明瞭なのは、三陸・岩手県沖地震後の余効変動、2011年東北地方太平洋沖地震後の余効変動、令和8年熊本地震後の余効変動です。 国土地理院
一方、10月7日朝現在、9月末以降の与那国、千葉、三陸、石垣、北海道東方沖などの最近の地震に対応する、新しい広域GNSS異常の個別発表は国土地理院の公表一覧には掲載されていません。 国土地理院
したがってEarth Compassでは、日本列島全体で新しい広域地殻変動が同時進行している状態とは評価しません。
海底観測
🟡 観測品質上の注意 →
南海トラフ西部では、防災科研のN-netが高知県沖~日向灘に36観測点を展開しています。沖合18点、沿岸18点で、地震計と水圧計を使い24時間連続観測を行っています。沿岸システムの地震観測データも2026年3月から緊急地震速報等へ活用されています。 防災科研(NIED)
一方、DONETについては、防災科研の現在の観測点作業情報にDONET1の11点、DONET2の3点、計14観測点が観測休止中と掲載されています。なお休止一覧の更新日は2026年5月11日です。 海底情報ポータル
この情報は、地震リスクが上昇したという意味ではなく、観測データの完全性に関する注意です。南海トラフ判定そのものを引き上げる材料には使用しません。
電離圏・太陽活動・地磁気
🔵 参考監視 ↓
地磁気は沈静化方向、太陽フレア活動はやや注意
NOAAが10月6日12:30 UTC(日本時間21:30)に発表した最新3日予報では、過去24時間の最大Kpは4で、NOAAの磁気嵐スケールには達していません。10月7日の予測Kpは最大2.67で、G1以上の地磁気嵐は予測されていません。 SWPC Services
一方、太陽活動ではMクラスフレアが複数発生し、NOAAは10月7日についてR1~R2級の電波障害が発生する確率を40%としています。また10月6日のM1.4フレアに伴うCMEについて、暫定モデルでは10月9日早朝UTCごろの到来可能性が示されています。 SWPC Services
NICTではGEONETを用いたTEC、TEC変動成分、ROTI、国内イオノゾンデなどによって電離圏を監視しています。TECは昼夜、季節、太陽活動、地磁気擾乱などで自然に変化し、ROTIはプラズマバブルなどでも上昇します。 宇宙天気予報
ここはEarth Compassで明確に区別します。
TEC・ROTI、太陽フレア、CME、太陽風、地磁気変動を用いて、地震の日時・場所・規模を実用精度で予知する方法は科学的に確立されていません。 気象庁も、長期評価や一部の余震評価などを除き、地震活動を実用的に予測する一般的手法は確立していないとしています。 気象庁
したがってこれらのデータは参考監視のみとし、Earth Compassの「注意→警戒」といった地震判定を上げる根拠には使用しません。
本日の総合評価
🟡 日本全国:注意 → 横ばい
今朝は北海道東方沖でM4.6が発生しましたが、最大震度は2で、全国的にはM5級以上の新規地震は直近24時間では確認されていません。 関東・熊本・沖縄でも小規模な有感地震はありますが、規模が段階的に大きくなる流れや、複数の地域が同時に急激に活発化している状態ではありません。 気象庁データ
現時点では、
🟠 警戒:該当地域なし
🔴 高警戒:該当地域なし
と評価します。
今日特に注目すべきなのは、北海道東方沖のM4.6のその後と、本日行われる南海トラフ定例評価検討会です。ただし朝の時点で、大規模地震の発生確率が短期的に明確に上昇したと示す確立された観測データはありません。
防災上のコメント
北海道東部では今朝の地震に津波の心配はありませんでした。ただし北海道東方~千島海溝沿いは海溝型地震と津波への備えが重要な地域です。強い揺れ、または弱くても長くゆっくりした揺れを感じた場合には、情報確認と同時に海岸から離れる基本行動を優先してください。
石垣島・西表島・与那国島は、昨日より落ち着く方向です。 特別な行動変更を行う状況ではありませんが、島しょ部では津波避難経路と高台を日常的に確認しておくことが実際的な備えになります。
熊本では小規模地震が現在も散発しています。大地震後の余効変動が続く地域では、既に損傷している建物、石垣、ブロック塀、斜面などについて引き続き注意してください。
Earth Compassは地震予知ではありません。 専門機関の公開観測を横断し、地震活動、GNSS地殻変動、プレート境界評価、海底観測、宇宙天気等から、現在の観測状態が通常状態からどの程度離れているかを評価するリスクモニタリングです。科学的に確立していない指標は判定根拠から切り離します。
データ出典・参考資料:気象庁|最近1か月の緊急地震速報(予報)発表状況 / 気象庁|南海トラフ最新公式評価(9月7日) / 国土地理院|令和8年8月の地殻変動 / 防災科研|N-net / 防災科研|海底観測点作業情報 / NOAA SWPC|10月6日発表3-Day Forecast / NICT|電離圏監視・TEC・ROTI
Earth Compass — 予知ではなく、確かな観測から。

