Earth Compass|2026年9月27日

日本列島の地殻活動リスクは、熊本県でのM4.5の地震発生を受けて「注意」に設定されています。熊本地域の活動は再上昇していますが、全国での拡大は確認されておらず、今後の監視が重要とされています。他の地域では通常状態を維持しています。

日本列島・地殻活動リスクモニタリング

本日の総合判定:🟡 注意
前日比:↑ 小幅上昇(熊本で局地的に活動再上昇)
基準時刻:2026年9月27日 08:01 JST

今朝の最大の更新点は熊本県熊本地方です。9月26日10時31分にM4.5・深さ10km・最大震度4、その約50分後の11時21分にM3.6・深さ10km・最大震度3が発生しました。気象庁の緊急地震速報(予報)一覧では、27日朝の確認時点でこれより新しい掲載地震はありません。 気象庁データ

この2地震は7月28日の令和8年熊本地震M7.1後の活動域で起きたもので、熊本の監視優先度を再び上げます。ただし全国各地へ活動が拡大した状況ではなく、南海トラフ公式評価や広域GNSSに新しい異常が重なっているわけでもありません。そのため、全国判定は**「注意」のまま、前日比のみ小幅上昇**とします。

※気象庁の緊急地震速報(予報)一覧は、すべての微小地震を網羅する震源カタログではありません。Earth Compassでは主要な活動把握に用い、長期的・面的評価は気象庁、国土地理院、防災科研等の資料と組み合わせます。 気象庁データ

地域・観測項目判定前日比9月27日朝の評価
日本全国🟡 注意↑小熊本でM4.5・震度4。広域拡大はなし
熊本・天草・芦北🟡 注意↑M4.5→M3.6。余震活動を重点監視
東北・三陸・宮城沖🟡 注意→新規M4級なし。余効変動継続
首都圏・関東🟡 注意↓24日以降、目立つ新規活動なし
日向灘・九州東部🟡 注意↓21日M4.8以降、活動拡大なし
奄美・南西諸島北部🟡 注意↓22日M4.9以降、同規模の更新なし
沖縄本島🟢 通常→25~26日のM4.0/M3.8後、拡大なし
宮古・石垣・西表・与那国🟢 通常→判定引き上げ材料なし
北海道🟢 通常→新たな顕著な活動なし
南海トラフ🟢 通常※→公式評価「特段の変化なし」
地殻変動🟡 注意→熊本・東北の余効変動が主体
海底観測品質🟡 注意※→DONET一部休止情報あり
電離圏・太陽・地磁気🔵 参考監視↓宇宙天気は沈静化方向

※Earth Compass独自のモニタリング区分であり、気象庁の警報・注意報とは異なります。


熊本・天草・芦北

🟡 注意 ↑【本日の最重点監視】

9月26日10時31分、熊本県熊本地方でM4.5・深さ10km・最大震度4が発生しました。続いて11時21分にもM3.6・最大震度3を観測しています。 気象庁データ

ここは昨日から明確に評価を上げます。

ただし、気象庁が9月24日に公表した最新評価では、令和8年熊本地震後の地震数について、平常時より多い状態は当分続くものの、最大震度5弱程度以上の地震が発生する可能性は低下し、その頻度も「1か月に1回程度」に相当する水準を下回ったとしています。 気象庁

今回のM4.5は、この「活動がまだ平常に戻っていない」という評価と整合します。一方で、大規模地震へ向けて活動が加速していると判断できるデータではありません。

国土地理院でも、7月28日のM7.1後の余効変動が熊本県を中心に広い範囲で継続しています。これは大地震後の地殻調整として解釈されているもので、単独で次の大地震の前兆を示すものではありません。 国土地理院

本日は注意の中でも最優先監視地域とします。


東北・三陸・宮城県沖

🟡 注意 →

直近の主要地震は9月24日の宮城県沖M4.1・最大震度2で、その後、気象庁の対象一覧に東北の新しいM4級以上は追加されていません。 気象庁データ

一方、GNSSでは4月20日の三陸沖M7.7、6月25日の岩手県沖地震後の余効変動が岩手県を中心に続き、2011年東北地方太平洋沖地震後の長期的余効変動も継続しています。 国土地理院

したがって、新しい異常というより既往大地震後の継続監視として「注意」を維持します。


首都圏・関東

🟡 注意 ↓

9月22日の茨城県南部M3.9・震度3、24日の茨城県沖M3.7、千葉県北東部M3.6以降、気象庁のEEW対象一覧に目立った新規活動は追加されていません。 気象庁データ

国土地理院の最新全国GNSS解析でも、**関東・中部地方は「特段の変化は見られません」**とされています。 国土地理院

短期間に茨城・千葉周辺で地震が続いたため注意を残しますが、現在の方向性は低下です。


日向灘・九州東部

🟡 注意 ↓

日向灘では9月18日M4.3、19日M4.0、21日M4.8・最大震度3とM4級が続きました。しかし、その後は同海域で新しいM4級が気象庁一覧に追加されていません。 気象庁データ

したがって「注意」は維持しますが、短期的には沈静化方向です。

今回の熊本M4.5を日向灘や南海トラフの活動と直接結び付ける科学的根拠も現時点ではありません。


南海トラフ

🟢 通常 →

気象庁の最新公式評価は9月7日の第109回評価検討会で、

「南海トラフ沿いの大規模地震の発生可能性が、平常時と比べて相対的に高まったと考えられる特段の変化は観測されていない」

としています。9月27日朝時点で、これを変更する新たな南海トラフ地震臨時情報は掲載されていません。 気象庁データセンター

静岡県西部~愛知県東部では、2022年初頭からプレート境界深部の長期的ゆっくりすべりに起因すると推定される非定常地殻変動が続いていますが、これは既知の監視対象です。 国土地理院

したがって本日も**🟢通常**です。

ただし「通常」は安全宣言ではありません。南海トラフM8~9級は平常時から長期的切迫性が高いと気象庁自身が明記しています。 気象庁データセンター


沖縄本島・宮古・八重山・与那国

🟢 通常 →

沖縄本島では25日21時21分にM4.0、26日04時14分にM3.8がありましたが、その後、活動が拡大する更新はありません。 気象庁データ

石垣島・西表島・与那国島についても、今朝まで判定を引き上げる材料は確認していません。

国土地理院の最新GNSS月次解析では、**沖縄地方は「特段の変化は見られません」**とされています。 国土地理院

したがって、

沖縄本島:🟢通常
宮古島:🟢通常
石垣島:🟢通常
西表島:🟢通常
与那国島:🟢通常

を維持します。

熊本の活動再上昇を南西諸島全体へ拡張して評価する根拠はありません。


地殻変動

🟡 注意 →

国土地理院の最新公表資料で明瞭なのは、熊本地震後の余効変動、三陸沖・岩手県沖地震後の余効変動、2011年東北地方太平洋沖地震後の余効変動です。 国土地理院

9月26日の熊本M4.5に対応して、9月27日朝までに新たな広域GNSS異常を示す緊急資料は確認できていません。

そのため、地殻変動全体の判定は「注意・横ばい」。熊本の地震活動は上昇しましたが、地震活動とGNSSが同時に新しい異常化を示した状態ではありません。


海底観測

🟡 観測品質上の注意 →

南海トラフ西部では、高知県沖~日向灘を監視するN-netが整備され、地震・津波のリアルタイム観測を担っています。DONETは熊野灘・紀伊水道沖で51観測点を運用しています。 防災情報提供センター

防災科研の観測点作業情報では、DONET1の11点、DONET2の3点、計14点が観測休止中と掲載されています。ただし、このリストは2026年5月11日更新です。 海底探査情報

これは地震活動の異常ではなく、観測品質・データ完全性の注意事項です。Earth Compassの地震リスクそのものには加点しません。


電離圏・太陽活動・地磁気

🔵 参考監視 ↓

宇宙天気は昨日より沈静化方向です。

NOAAが9月26日12:30 UTCに発表した最新3日予報では、過去24時間の最大Kpは4で、G1磁気嵐基準未満。9月27日の地磁気はquiet~unsettled(静穏~やや乱れ)、G1以上の磁気嵐は28日まで予想されていません。 NOAA SWPC

太陽活動も**low(低レベル)**で、観測されたのはCクラスフレアのみ。地球方向のCMEは確認されていません。太陽風はコロナホール高速風の影響でやや高めでしたが、27日にかけて弱まり、28日には背景レベルへ戻る予測です。 NOAA SWPC

NICTの電離圏監視では、TECはGEONETから算出され、ROTIは電子密度擾乱、柿岡K指数は地磁気変動を評価する指標として使われています。電離圏は時刻、季節、太陽活動、地磁気活動などでも自然に変化します。 NICT

ここはEarth Compassで明確に区別します。

TEC・ROTIの変動、電離圏嵐、太陽フレア、CME、太陽風、地磁気擾乱から、地震の発生日時・場所・規模を実用精度で予測する方法は現在確立されていません。

したがってこれらは参考監視のみとし、「注意→警戒」判定を引き上げる根拠には使いません。


本日のEarth Compass総合評価

🟡 日本全国:注意 ↑小

本日の変化は、ほぼ熊本に集中しています。

9月26日10:31 熊本県熊本地方 M4.5/深さ10km/最大震度4
9月26日11:21 熊本県熊本地方 M3.6/深さ10km/最大震度3 気象庁データ

一方で、

南海トラフ公式評価に変更なし
新しい広域GNSS異常なし
東北・関東・日向灘・奄美で活動拡大なし
沖縄・八重山で新しい異常なし
宇宙天気はむしろ沈静化方向

です。

したがって、

🟠 警戒:該当地域なし
🔴 高警戒:該当地域なし

とします。

全国的な連鎖活動ではなく、熊本の余震域で局地的に活動が戻った一日というのが、現時点で最も妥当な整理です。

防災上のコメント

今日の最優先は熊本・天草・芦北です。

気象庁は「大きな地震の可能性は低下した」と評価していますが、同時に平常時より地震が多い状態は当分続くとも明記しています。熊本では家具の再固定、損傷建物・ブロック塀・石垣・斜面への接近回避、就寝時の靴・ライト・スマートフォンの確保を継続してください。 気象庁

首都圏、東北、日向灘、奄美は引き続き経過監視。現時点で特別な行動変更を求める観測状態ではありません。

石垣島・西表島・与那国島は本日も通常判定です。 ただし島しょ部では、強い揺れ、または弱くても長くゆっくりした揺れを感じた場合は、津波情報を待つことだけに依存せず、海岸から離れ高台へ移動する基本行動を優先してください。


Earth Compassは地震予知ではありません。

気象庁、国土地理院、防災科学技術研究所、NICT、NOAAなどの公開データを横断し、**「現在の観測状態が通常状態からどの程度離れているか」**を整理するリスクモニタリングです。科学的に確立していない指標を前兆とは断定しません。

データ出典・参考資料

気象庁|緊急地震速報(予報)発表状況
気象庁|令和8年熊本地震ポータル
気象庁|南海トラフ地震に関連する情報
国土地理院|令和8年8月の地殻変動
防災科研|海底地震津波観測網
NICT|宇宙天気予報・電離圏領域
NOAA SWPC|最新3-Day Forecast

Earth Compass — 予知ではなく、確かな観測から。

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