2026年9月7日 朝版
日本列島・地殻活動リスクモニタリング
本日の総合判定:🟡 注意
前日比:→ 横ばい
基準時刻:2026年9月7日 08:00ごろ
本朝のポイントは、9月6日14時15分に青森県東方沖でM4.7・最大震度2、21時17分に八丈島東方沖でM4.6、9月7日00時40分に奄美大島北東沖で速報値M4.4が発生したことです。複数海域でM4級が観測されていますが、現時点で全国を「警戒」「高警戒」に引き上げる公的情報や、地震・地殻変動・海底観測を横断した明瞭な異常の重なりは確認できません。 気象庁データ提供サイト
地域別評価
| 地域・観測項目 | 判定 | 前日比 | 本朝の評価 |
|---|---|---|---|
| 日本全国 | 🟡 注意 | → | M4級が複数海域で発生、規模拡大なし |
| 東北・三陸沖~青森沖 | 🟡 注意 | ↑ | 青森県東方沖M4.7・震度2 |
| 北海道太平洋側 | 🟡 注意 | → | 浦河~根室周辺を継続監視 |
| 熊本・天草・九州中部 | 🟡 注意 | → | M7.1後の活動・余効変動 |
| 首都圏・関東 | 🟢~🟡 通常~注意 | → | 千葉北東部M3.2、八丈島東方沖M4.6 |
| 南海トラフ | 🟢 通常※ | → | 08時時点の最新公式評価は「特段の変化なし」 |
| 奄美周辺 | 🟡 注意 | ↑ | 9/7 奄美大島北東沖M4.4速報値 |
| 沖縄本島 | 🟢 通常 | → | 顕著な新規活動なし |
| 宮古島 | 🟢~🟡 通常~注意 | ↓ | 9/2 M3.3後、大きな拡大なし |
| 八重山・与那国 | 🟢~🟡 通常~注意 | → | 大きな規模拡大を確認せず |
| 海底観測 | 🟢 通常 | → | S-net等のデータ生成継続 |
| 地殻変動 | 🟡 注意 | → | 熊本・東北の既往大地震後変動 |
| 太陽活動 | 🔵 参考監視 | → | 活発、今後やや活発予想 |
| 地磁気 | 🔵 参考監視 | → | 静穏 |
| 電離圏 | 🔵 参考監視 | → | 地震予測指標として未確立 |
※「通常」は「地震が起きない」という意味ではなく、短期的に平常状態を明確に上回る異常が確認されていないというEarth Compass独自の表現です。
1.東北・三陸沖~青森県東方沖
🟡 注意 ↑
昨日から最も注目度が上がった国内地域です。
9月6日14時15分、青森県東方沖でM4.7、最大震度2が発生しました。震源の速報値は深さ約30kmです。 気象庁データ提供サイト
この地域は2026年に三陸沖・岩手県沖で大型地震が相次いだ後の領域でもあります。国土地理院は、岩手県を中心に三陸沖地震などの余効変動が続いていることを確認しています。 国土地理院
ただし、今回のM4.7単独から次の大地震を予測することはできません。
注意は維持し、昨日より監視優先度を一段上げます。
2.熊本・天草・九州中部
🟡 注意 →
7月28日の令和8年熊本地震M7.1後の状態を引き続き重点監視します。
気象庁の熊本地震ポータルは9月2日まで更新されており、現在も本震後の活動に関する情報提供が続いています。 気象庁
国土地理院も熊本地震に伴う顕著な地殻変動と、その後の解析を継続しています。9月7日朝までに、これとは別の新しい緊急地殻変動発表は掲載されていません。 地理院地図
したがって、
M7.1後の活動域として「注意」を継続。
現段階で「警戒」へ上げる新規材料はありません。
3.首都圏・関東
🟢~🟡 通常~注意 →
9月6日19時28分、千葉県北東部M3.2・最大震度1が発生しました。 気象庁データ提供サイト
さらに21時17分には八丈島東方沖M4.6が速報値として記録されています。 気象庁データ提供サイト
いずれも単独では首都圏の短期リスクを大きく引き上げる規模ではありません。
8月30日の千葉県東方沖M4.8・震度4後も監視していますが、現時点では強い地震が連続的に大型化する状況は確認していません。
判定変更なしです。
4.南海トラフ
🟢 通常 →
9月7日08時時点で掲載されている気象庁の最新定例評価は8月7日分です。
その評価では、
南海トラフ沿いの大規模地震発生の可能性が、平常時と比べて相対的に高まったと考えられる特段の変化は観測されていない
とされています。 気象庁データ提供サイト
ここは今日の重要な注意点です。
南海トラフでは定期的な評価検討が行われるため、本日以降に新しい定例評価が公表された場合は、その内容を次回Earth Compassで反映します。
現在の判定は、
🟢 通常 →
です。
ただし南海トラフは「通常時」でも長期的な巨大地震リスクが高い領域であり、判定が緑だから安全という意味ではありません。 気象庁データ提供サイト
5.奄美・沖縄・宮古・八重山
奄美大島周辺
🟡 注意 ↑
9月7日00時40分、**奄美大島北東沖M4.4(速報値)**が緊急地震速報の解析対象となりました。 気象庁データ提供サイト
本朝最も新しい南西諸島周辺のM4級活動なので、一時的に監視優先度を上げます。
ただし、奄美のM4.4と宮古・八重山の活動をひとまとまりの異常とみなす根拠はありません。
宮古島
🟢~🟡 通常~注意 ↓
9月2日の宮古島近海M3.3・最大震度1以降、Earth Compassの確認範囲では大型化する動きは目立っていません。 気象庁データ提供サイト
昨日までの「注意」から、通常~注意へ一段引き下げます。
八重山・与那国
🟢~🟡 通常~注意 →
八重山西部についても、8月末の西表・与那国周辺M3~4級活動後、M5級以上へ拡大する状況は現在確認していません。
八重山の判定変更はありません。
石垣島・西表島・与那国島では、地震の規模そのものより津波を伴う海域地震への初動が重要です。
6.海底観測
🟢 通常 →
防災科研の海底観測ページでは、9月7日01時時点でもS-netの連続波形データ生成が確認できます。 S-net・DONET・N-netは日本周辺の地震・津波監視に重要な観測網です。 海底探査情報
ただしEarth Compassでは、海底観測の生波形を独自に見て、
「これは巨大地震の前兆だ」
とは判断しません。
ノイズや局所地震、海況、機器特性との区別には専門機関の解析が必要だからです。
新しい公的異常情報がないため「通常」を維持します。
7.地殻変動
🟡 注意 →
国土地理院の地殻変動関連最新一覧では、本朝までの主な地震関連更新は、
熊本地震
三陸沖・岩手県沖関連
既往地震後の余効変動
です。
9月7日朝までに新たな大地震に対応する緊急地殻変動資料は追加されていません。 地理院地図
したがって全国地殻変動は、
🟡 注意 →
とします。
これは新規異常が発生したという意味ではなく、大型地震後の変動が残っているためです。
8.太陽活動・地磁気・電離圏
NICTの最新宇宙天気情報では、
太陽活動:活発
今後1日:やや活発予想
地磁気活動:静穏
今後数日:静穏予想
となっています。 宇宙天気予報
Earth Compass判定
太陽活動:🔵参考監視
地磁気:🔵参考監視
電離圏:🔵参考監視
ここは引き続き科学的な線引きを明確にします。
TEC・ROTI等の電離圏変動、太陽フレア、太陽風、地磁気擾乱から、地震の発生日時・場所・規模を実用的な精度で予測する方法は確立されていません。
したがってEarth Compassでは、宇宙天気・電離圏データを参考情報として観測するだけで、地震警戒レベルには直接加点しません。
海外火山・環太平洋火山活動
アナク・クラカタウ
🟠 継続重点監視
前日まで追跡しているクラカタウについては、国内の地震リスク判定とは切り離して継続監視します。
Earth Compassでは今後も、
警戒レベル、噴煙高度、火山性微動、山体変形・崩壊兆候、SO₂、津波、航空影響
を重点項目とします。
現時点でクラカタウを理由として日本国内の地震判定を引き上げる科学的根拠はありません。
本日の総合評価
🟡 日本全国:注意 →
昨日から全国判定は横ばいです。
一方で、短期的な地域変化として、
青森県東方沖 M4.7・震度2
八丈島東方沖 M4.6
奄美大島北東沖 M4.4速報値
があり、太平洋側の複数海域でM4級が点在した1日となりました。 気象庁データ提供サイト
しかし、これらを一連の前兆現象と結び付ける科学的根拠はありません。
今日の重点監視順位
- 三陸沖~青森県東方沖 — M4.7発生、大地震後の領域
- 熊本・天草・九州中部 — M7.1後の活動・余効変動
- 奄美~南西諸島 — 本朝M4.4速報値
- 北海道太平洋側 — 浦河~根室周辺活動を継続監視
- 首都圏・伊豆・八丈島周辺 — M4.6を経過観察
本日08時時点で、Earth Compassが国内を「警戒」「高警戒」と判定する地域はありません。
防災上のコメント
本日は「非常時」ではありません。したがって特別な行動変更よりも、日常の地震・津波対策を確実に維持することが適切です。
特に北海道・東北・伊豆諸島・奄美・沖縄・宮古・八重山などの海岸部では、
強い揺れを感じた場合、または弱くても長くゆっくりした揺れを感じた場合は、津波警報を待つことだけに依存せず海から離れ、高い場所へ移動する
という原則を忘れないでください。
家具固定、寝室の安全確保、非常持出品、スマートフォン・モバイル電源、飲料水の確認も、この程度の「注意」段階で行っておくのが最も有効です。
Earth Compassは地震予知ではありません。
専門機関の地震観測、GNSS・SAR、海底観測、ゆっくりすべり、宇宙天気、電離圏などの公開情報を統合し、現在の観測状態が平常からどの程度離れているかを整理するリスクモニタリングです。
主なデータ出典
気象庁|地震・津波情報
気象庁|南海トラフ地震に関連する情報
国土地理院|地殻変動に関する報道発表
防災科研|海底地震津波観測網
NICT|宇宙天気予報
Earth Compass — 予知ではなく、確かな観測から。

