Earth Compass

日本列島・地殻活動リスクモニタリング 本日の総合判定:🟡 注意 前日比:→ おおむね横ばい 本日の変化:八重山・与那国周辺を一段注視。首都圏は30日の震度4後、大きな続発なし。 9月1日08時時点で、気象庁・国土地理院・防災科研・NICTなどの公開データを統合しました。全国を「警戒」「高警戒」へ引き上げる新しい公的情報や、複数観測系にまたがる明確な異常は確認していません。 一方、気象庁の緊急地震速報(予報)履歴には、8月31日17時51分に与那国島近海M4.1が新たに掲載されました。観測最大震度は掲載されておらず、30日の西表島付近M3.6に続く南西諸島西部の活動として推移を見ます。

2026年9月1日 朝版

日本列島・地殻活動リスクモニタリング

本日の総合判定:🟡 注意
前日比:→ おおむね横ばい
本日の変化:八重山・与那国周辺を一段注視。首都圏は30日の震度4後、大きな続発なし。

9月1日08時時点で、気象庁・国土地理院・防災科研・NICTなどの公開データを統合しました。全国を「警戒」「高警戒」へ引き上げる新しい公的情報や、複数観測系にまたがる明確な異常は確認していません。

一方、気象庁の緊急地震速報(予報)履歴には、8月31日17時51分に与那国島近海M4.1が新たに掲載されました。観測最大震度は掲載されておらず、30日の西表島付近M3.6に続く南西諸島西部の活動として推移を見ます。 気象庁データ提供サービス

地域別リスク評価

地域・観測項目判定前日比主な根拠
日本全国🟡 注意大規模続発なし、複数重点地域を継続監視
首都圏・関東🟡 注意千葉県東方沖M4.8・震度4後に大きな続発なし
東北・三陸沖🟡 注意8/27 M6.1、29日M4.7。大型地震後の余効変動
熊本・天草・九州中部🟡 注意M7.1後の地震活動・余効変動
北海道・浦河沖~根室🟡 注意M6.0後、8/30にも浦河沖M4.0
南海トラフ🟢 通常※最新公式評価で特段の変化なし
日向灘🟢~🟡 通常~注意8/2 M5.3後、規模拡大なし
伊豆・八丈島周辺🟡 注意8/21 M5.5後を経過観察
沖縄本島🟢~🟡 通常~注意大きな規模拡大なし
宮古島周辺🟡 注意8/25 M4.2、8/28 M4.5
八重山・与那国周辺🟢~🟡 通常~注意西表島M3.6に続き与那国近海M4.1
海底観測🟢 通常新たな重大臨時情報なし
地殻変動🟡 注意熊本・東北の大地震後変動を継続監視
太陽活動🔵 参考監視NICT:やや活発
地磁気🔵 参考監視NICT:静穏
電離圏🔵 参考監視地震予知指標としては未確立

※「通常」は「安全」を意味せず、平常状態から明確に外れる新しい観測結果がないという意味です。


1.八重山・与那国 ― 今日最も注目した変化

気象庁の緊急地震速報(予報)履歴では、

8月30日02:26 西表島付近 M3.6
8月31日17:51 与那国島近海 M4.1

と、八重山西部で2日続けて地震が検知されています。いずれも同ページでは観測最大震度が「—」となっています。 気象庁データ提供サービス

この2回だけで群発化や大地震への移行を示すことはできません。またM3~4級はこの地域で起こり得る規模です。

ただし、Earth Compassでは昨日まで西表島周辺を追跡していたところへ与那国島近海M4.1が追加されたため、八重山の注目度はわずかに上げます。

判定

通常~注意 ↑

今後見るポイントは、

M4級以上がさらに短時間で続くか
震源が与那国~西表間で面的に増えるか
有感地震が増加するか

です。

石垣島地方気象台では、最新月例資料として8月14日に「2026年7月の八重山地方の地震活動」を公開しています。本朝時点で、八重山を対象にした重大な地震臨時情報は掲載されていません。 気象庁データ提供サービス


2.首都圏・関東

8月30日00時17分の千葉県東方沖M4.8・最大震度4以降、関東で同規模以上の強い揺れが連続している状況は確認されていません。

また、気象庁の「緊急地震速報(警報)」一覧では、最新の警報対象地震は8月23日の茨城県南部M5.9・最大震度5弱で、それ以降、新たな警報対象地震は掲載されていません。 気象庁データ提供サービス

判定

注意 ↓

昨日より沈静化方向です。

ただし千葉県東方沖の震度4からまだ2日程度なので、本日は「通常」へは戻しません。


3.東北・三陸沖

三陸沖では、

8月27日 M6.1
8月28日 岩手県沖M4.3
8月29日 三陸沖M4.7

と活動が確認されています。 気象庁データ提供サービス

さらに2026年は4月20日に三陸沖で大地震が発生し、国土地理院は震源域に近い電子基準点「岩泉1」で東方向約6cmなどの地殻変動を確認しています。 国土地理院

6月25日の岩手県沖M7.2・最大震度6強も含め、今年の東北太平洋側は大きな地震が複数発生しているため、Earth Compassでは現在も最重点監視地域の一つです。気象庁の強震観測データにも6月25日の岩手県沖地震が主要地震として掲載されています。 気象庁データ提供サービス

判定

注意 →

ただし8月27日のM6.1後にさらにM6~7級へ拡大する状況は、現在確認していません。


4.熊本・天草・九州中部

7月28日の令和8年熊本地震M7.1・最大震度7後の活動は引き続き重要です。

国土地理院の最新GNSS解析では電子基準点「千丁」で、

北東方向へ約87cm
約33cmの沈降

が確認され、その後も余効変動と考えられる地殻変動が観測されています。 国土地理院

衛星SARによる8月21日更新の3次元解析では、日奈久断層帯北西側で最大約1.5mの北東向き変動、最大約60cmの沈降が解析されています。 国土地理院

これらは最近1日で突然発生した変動ではなく、7月28日の本震による変位を精密解析した結果です。

判定

注意 →

新しい大規模地殻変動が昨日から追加されたわけではありませんが、大地震後の余効変動が継続しているため注意を維持します。


5.北海道・浦河沖~根室

8月23日の浦河沖M6.0、25日の根室半島南東沖M4.8に続き、30日09時14分にも浦河沖M4.0・最大震度1が確認されています。 気象庁データ提供サービス

判定

注意 →

現状は活動の急激な拡大ではなく、M6.0後の推移を確認する段階です。


6.南海トラフ

ここは本日も重要な結論があります。

気象庁が8月7日に公表した最新定例評価では、

南海トラフ沿いの大規模地震の発生可能性が平常時と比べて相対的に高まったと考えられる特段の変化は観測されていない

とされています。次回の定例評価検討会は9月7日の予定です。 気象庁

また気象庁の週間地震活動概況では、8月21~27日分まで南海トラフ周辺の活動が継続監視されています。 気象庁データ提供サービス

判定

通常 →

ただし、

「特段の変化なし」=「南海トラフ巨大地震が起きない」

ではありません。

長期的なリスクは高く、Earth Compassの「通常」はあくまで平常状態に対する短期的な上乗せ異常が現在公式に認められていないという意味です。


7.海底観測

日本海溝側ではS-net、南海トラフ側ではDONET・N-netなどの海底観測網によって、海底地震・津波が監視されています。

本朝までに、これらの観測を根拠として新たな南海トラフ地震臨時情報や全国的な重大地震情報が出た状況は確認していません。

判定

通常 →

Earth Compassでは、海底観測の生波形だけを見て「前兆」とは判断しません。波形には小地震、海洋現象、観測環境・機器特性などが含まれるため、専門機関の解析結果を優先します。


8.太陽活動・地磁気

NICTの最新レポートでは、

太陽活動:やや活発
今後1日もやや活発を予想
地磁気活動:静穏
今後数日も静穏を予想

とされています。 宇宙天気予報

またNICTの太陽風・磁気圏観測では、柿岡の地磁気K指数などを用いて地磁気活動を継続監視しています。 宇宙天気予報

太陽活動

やや活発/参考監視 →

地磁気

静穏/参考監視 ↓


9.電離圏

NICTでは、

稚内
国分寺
山川
大宜味

の国内イオノゾンデに加え、

foF2
GEONET由来TEC
TEC短周期変動
ROTI
柿岡K指数

などを監視しています。 宇宙天気予報

TECは電離圏の電子総数で、主にGPS/GNSS測位や電波伝搬への影響把握に使う指標です。ROTIも電離圏電子密度の細かな乱れを把握するための指標です。 宇宙天気予報

ここでEarth Compassとして最も重要な科学的線引きを行います。

TEC、電離圏異常、太陽フレア、地磁気擾乱を使って、発生場所・日時・規模を実用的に予測できる地震予知法は確立されていません。

そのためこれらは地震警戒レベルを直接引き上げる材料には使いません。

判定

参考監視 →


本日のEarth Compass総合評価

🟡 日本全国:注意 →

昨日から全国的な活動が大きく悪化したとは評価しません。

特に重要なのは、

首都圏:千葉震度4後に大きな続発なし
三陸沖:M6.1後を継続監視
熊本:M7.1後の余効変動継続
北海道:M6.0後の活動継続
八重山:西表島M3.6に続き与那国島近海M4.1

という構図です。

現時点では、これら離れた地域の地震が相互に連動していることを示す科学的証拠はありません。

今日の重点監視順位

1位 三陸沖~東北太平洋側
2026年に大型地震が複数。M6.1後の推移を監視。

2位 熊本・天草・九州中部
M7.1後の地震活動と余効変動。

3位 首都圏・関東
千葉県東方沖震度4後。現状は沈静化方向。

4位 北海道太平洋側
浦河沖M6.0後の推移。

5位 八重山・与那国
西表島M3.6 → 与那国島近海M4.1。規模は小さいが、本日は変化を確認した地域。

今日のポイント

全国判定は「注意」を維持します。全国規模の悪化は確認されていませんが、八重山では西表島付近M3.6に続いて与那国島近海M4.1が検知されたため、推移を注視します。三陸沖・熊本・北海道は大地震後の監視を継続。首都圏は千葉県東方沖震度4後、大きな続発はありません。南海トラフには新たな公的異常情報はありません。

防災上のコメント

今日は**9月1日「防災の日」**です。地震活動に特別な異常がなくても、家具固定、非常用電源、飲料水、ライト、靴、薬、家族の連絡手段、避難経路を一度確認するには良い機会です。

東北・北海道の太平洋側では沖合地震が続いた地域です。強い揺れ、または長くゆっくりした揺れを感じた場合は津波情報を即座に確認してください。

熊本では損傷した建物・石垣・ブロック塀・斜面などへの追加の揺れによる二次災害に引き続き注意が必要です。

そして石垣島・西表島・与那国島を含む八重山では、Earth Compassの判定が「通常~注意」であっても、

強い揺れ、または弱くても長い揺れ
→ 津波警報を待たず高い場所へ避難

を基本行動としてください。


Earth Compass評価基準

🟢 通常:現在の観測が概ね平常範囲。
🟡 注意:地震活動増加、大地震後の活動、注視すべき地殻変動など。
🟠 警戒:強震直後、公的注意情報、複数の独立観測などから防災警戒を一段高めるべき状態。
🔴 高警戒:重大な公的臨時情報などを伴う明確な異常状態。

本日「警戒」「高警戒」と判定する地域はありません。

Earth Compassは地震を予知するものではありません。地震活動、GNSS、衛星SAR、海底観測、スロースリップ、電離圏、太陽活動、地磁気などの専門機関による公開情報を横断し、現在の状態が平常状態からどの程度離れているかを評価するリスクモニタリングです。

データ出典・参考資料

気象庁|最近1か月の緊急地震速報(予報)
気象庁|緊急地震速報(警報)発表状況
気象庁|南海トラフ地震関連解説情報 2026年8月7日
国土地理院|令和8年熊本地震に伴う地殻変動
国土地理院|2026年三陸沖の地震
石垣島地方気象台
NICT|宇宙天気予報
NICT|電離圏領域

Earth Compass — 予知ではなく、確かな観測から。

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