Daily Earth Risk Report
2026年8月4日(火)08:00 JST版
本レポートは地震予知ではありません。
気象庁、国土地理院、NICTなどの公開情報を統合し、現在の地震活動と防災上の注意度を相対評価したものです。「通常」は安全宣言ではなく、短期的な異常を示す確立した情報が確認されていない状態を意味します。
本日の総合判定
🟡 日本全国:注意
🔴 熊本・九州中部:高警戒
Earth Score:74 / 100
前日:71 → 本日:74(+3)
評価確度:高
8月4日早朝、熊本周辺では再び揺れが強まりました。
- 05時32分:熊本県熊本地方、M4.1、最大震度4
- 06時04分:熊本県天草・芦北地方、M3.9、最大震度3
- 07時12分:熊本県天草・芦北地方、M3.7、最大震度2
いずれも津波の心配はありませんでしたが、本震発生から約1週間となる時点で、震度4を含む地震が続発したため、熊本・九州中部の高警戒を維持し、前日より注意度を引き上げます。tenki.jp
※Earth ScoreはEarth Compass独自の比較指標で、公的機関の公式指数ではありません。
Earth Delta|前日からの変化
| 観測項目 | 前日からの変化 | 本日評価 |
|---|---|---|
| 熊本・九州中部 | 早朝にM4.1・震度4、M3.9・震度3 | 🔴 高警戒 |
| 活動域 | 熊本地方と天草・芦北地方の双方で継続 | 🔴 |
| 日本全国 | 熊本以外に全国判定を上げる新規異常なし | 🟡 注意 |
| 南海トラフ | 新たな臨時情報なし | 🟢 通常 |
| 首都圏 | 新たな短期異常の公式評価なし | 🟢 通常 |
| 沖縄・八重山 | 判定引き上げ材料なし | 🟢 通常 |
| 地殻変動 | 熊本の大規模な地震時変動を継続解析 | 🔴 顕著 |
| 太陽活動 | やや活発 | 🟡 |
| 地磁気 | 地磁気嵐が継続、非常に活発な予報 | 🟠 宇宙天気上の注意 |
| 電離圏 | 地磁気の乱れに伴う変動を予想 | ⚪ 地震判定には不使用 |
地域別リスク評価
| 地域 | 判定 | 前日比 | 主な根拠 |
|---|---|---|---|
| 日本全国 | 🟡 注意 | → | 熊本の活発な地震活動を全国情報として注視 |
| 熊本・九州中部 | 🔴 高警戒 | ↑ | 早朝に震度4、続いて震度3・2が発生 |
| 九州広域 | 🟠 警戒 | → | 活動域が熊本地方~天草・芦北地方に及ぶ |
| 東北・三陸沖 | 🟡 注意 | → | 既往の大地震後活動を継続監視 |
| 南海トラフ | 🟢 通常 | → | 相対的高まりを示す特段の公式変化なし |
| 首都圏 | 🟢 通常 | → | 新たな短期異常情報なし |
| 沖縄・八重山 | 🟢 通常 | → | 地震・津波・地殻変動の新規警戒情報なし |
1.熊本・九州中部
🔴 高警戒
今朝05時32分の地震は、熊本県熊本地方の深さ約10km、M4.1で、宇城市が震度4、熊本市南区、宇土市、氷川町、上天草市などが震度3でした。tenki.jp
約30分後の06時04分には、熊本県天草・芦北地方でM3.9・最大震度3が発生し、熊本市南区、八代市、宇城市、氷川町で震度3、宮崎県延岡市などでも震度2を観測しました。tenki.jp
さらに07時12分にも天草・芦北地方でM3.7・最大震度2が記録されています。tenki.jp
本日の評価ポイント
- 地震回数の減少傾向があっても、震度4クラスが再発
- 熊本地方と天草・芦北地方の双方で活動
- 震源の深さはおおむね約10kmと浅く、局地的に揺れが強くなりやすい
- 損傷した建物・石垣・斜面では、小規模地震でも被害が拡大する可能性
- 「本震から1週間経過=安全」ではない
8月1日にも熊本県熊本地方でM4.7・最大震度5弱が発生しており、強い揺れが間欠的に繰り返されています。JMA Data
判定
活動は減衰しつつも、安定した収束局面とは評価できません。
最大震度5弱以上の新規発生は8月1日夜以降確認されていませんが、今朝の震度4再発を重視し、高警戒を継続します。
2.地殻変動|GEONET・衛星SAR
🔴 熊本周辺で顕著
国土地理院の電子基準点解析では、「千丁」で北東方向へ約87cm、約32cmの沈降が観測されています。GSI Japan
「だいち2号」「だいち4号」のSAR解析では、日奈久断層帯北西部で、
- 最大約1mの東向き変動
- 最大約50cmの沈降
が推定されています。断層近傍では変動が複雑なため、正確に計測できない部分があり、解析結果は今後修正される可能性があります。GSI Japan
国土地理院は8月3日にも熊本周辺の空中写真情報を更新しており、地表変状・斜面崩壊・亀裂などの把握が続いています。GSI Japan
解釈上の注意
これらは主に、7月28日に発生した断層運動の結果です。
- 大きな地殻変動=次の地震の予兆、ではありません
- 断層の滑り量や被災範囲を把握するためのデータです
- 今後の余効変動は地下の応力調整を検討する材料です
- 個別観測値だけで将来の地震を予測することはできません
3.南海トラフ
🟢 短期判定:通常
🔴 長期背景:切迫性が高い
気象庁が7月7日に公表した最新の定例評価では、南海トラフ沿いの大規模地震発生可能性が、平常時と比べて相対的に高まったと判断される特段の変化は観測されていません。Japan Meteorological Agency
8月4日朝時点で、新たな南海トラフ地震臨時情報は掲載されていません。JMA Data
今回の熊本地震は地殻内の横ずれ断層型であり、南海トラフのプレート境界地震とは発生機構が異なります。したがって、熊本の高警戒を南海トラフの短期判定へ機械的に加点しません。Japan Meteorological Agency
ただし、気象庁は、臨時情報が発表されないまま南海トラフ地震が突発的に発生する場合もあるとして、日頃からの備えを求めています。Japan Meteorological Agency
4.首都圏
🟢 通常
熊本の地震活動を理由として、首都圏の短期的な地震発生リスクが上昇したとする公的評価は確認されていません。
首都圏については、次の観測を熊本と切り離して評価します。
- 茨城県南部・千葉県北西部
- 相模トラフ周辺
- 伊豆・小笠原周辺
- GEONETの非定常地殻変動
本日は前日から判定を変更する根拠はありません。
5.沖縄・八重山
🟢 通常
石垣島、西表島、与那国島周辺について、短期的な警戒を引き上げる地震活動・津波・地殻変動の公式情報は確認されていません。
8月2日には西表島付近でM3.4、最大震度1の記録がありましたが、単独では八重山地域の判定を引き上げる活動ではありません。JMA Data
海上・リーフ外での行動基準
米原ビーチのリーフ外、船上、港では、判定が「通常」でも次の場合は直ちに帰岸・避難してください。
- 強い揺れを感じた
- 弱くても長く揺れた
- 海面が急激に引いた、または異常に上昇した
- 津波警報・注意報が発表された
リーフ外では岸まで戻る時間が必要なため、警報を確認してからではなく、揺れを感じた時点で帰岸を始めることが重要です。
6.東北・三陸沖
🟡 注意
東北・三陸沖は、6月に発生した大規模地震後の活動を継続監視します。
本日の判定は熊本との連動を意味せず、東北地域固有の地震後活動、海溝沿いの長期的背景リスクを考慮したものです。
直近で新たに高警戒へ引き上げる公式情報は確認されていません。
7.海底観測
🟢 新たな広域警戒情報なし
S-net、DONET、N-net、GNSS-Aなどは、日本海溝・南海トラフ・日向灘周辺の海溝型地震と津波を監視する重要な観測網です。
現時点で、
- 南海トラフ
- 日向灘
- 琉球海溝
- 日本海溝
について、海底観測を根拠に短期判定を引き上げる公式情報は確認されていません。
Earth Compassでは、生の波形や個別観測点の一時的変化を独自に「前兆」と認定せず、気象庁、防災科研、海上保安庁などの総合解析を優先します。
8.太陽活動・地磁気
太陽活動:🟡 やや活発
地磁気:🟠 非常に活発
地震判定への加点:なし
NICTの8月3日15時から8月4日14時59分までの予報では、Cクラスの太陽フレアが予測され、太陽活動は「やや活発」です。Space Weather Forecast
また、8月3日時点で地磁気嵐が継続しており、地磁気活動は今後1日間、非常に活発な状態が予想されています。Space Weather Forecast
地磁気擾乱は、
- GNSS測位誤差
- 短波通信
- 衛星運用
- 電離圏観測
などに影響する可能性があります。
ただし、太陽活動や地磁気変動から地震の日時・場所・規模を予測する手法は科学的に確立されていません。 熊本の地震活動との因果関係を示す根拠もないため、Earth Scoreの地震項目には加点していません。
9.電離圏・TEC
⚪ 乱れる可能性
地震リスク指標としては未確立
NICTは、地磁気の乱れに伴い、今後1日間は電離圏も乱れると予想しています。Space Weather Forecast
電離圏は、太陽光、太陽フレア、地磁気嵐、大気波動、季節、時刻、プラズマバブルなどの影響を受けて変動します。Space Weather Forecast
地震前後のTEC変動を調べる研究はありますが、
- 原因を地震に限定できない
- 発生日時や震源を安定して予測できない
- 再現可能な実用判定基準が確立していない
ため、Earth Compassでは電離圏単独で警戒レベルを変更しません。
本日の電離圏変動があれば、まず宇宙天気・地磁気嵐の影響として評価する必要があります。
前日との比較
| 指標 | 8月3日 | 8月4日 |
|---|---|---|
| 日本全国 | 🟡 注意 | 🟡 注意 |
| 熊本・九州中部 | 🔴 高警戒 | 🔴 高警戒 |
| 九州広域 | 🟠 警戒 | 🟠 警戒 |
| 南海トラフ | 🟢 通常 | 🟢 通常 |
| 首都圏 | 🟢 通常 | 🟢 通常 |
| 沖縄・八重山 | 🟢 通常 | 🟢 通常 |
| 熊本の直近最大震度 | 震度3 | 震度4 |
| 熊本の直近最大規模 | M3級 | M4.1 |
| 地磁気 | 非常に活発の予報 | 地磁気嵐継続 |
| 電離圏 | 概ね静穏 | 乱れを予想 |
| Earth Score | 71 | 74 |
今日の防災コメント
熊本・九州中部
今朝、震度4と震度3が相次ぎました。地震回数が減ったように見える時間帯があっても、強い揺れへの備えを継続してください。
- 損傷した家屋、外壁、瓦、煙突、ブロック塀に近づかない
- 亀裂が入った道路、石垣、崖から距離を取る
- 復旧・片付け作業中も出口を確保する
- ヘルメット、手袋、底の厚い靴を使用する
- 家具の横やガラス付近で就寝しない
- 靴、ライト、スマートフォンを枕元に置く
- ガス臭を感じたら火気や電気スイッチを使わない
震度4でも、すでに損傷した構造物や斜面では被害が拡大する可能性があります。
全国共通
本日は、就寝場所と避難経路の安全確認をおすすめします。
- 頭上に落ちる物がないか
- 家具が出口を塞がないか
- ガラスの破片を踏まずに移動できるか
- 夜間に持ち出す靴とライトがあるか
Earth Compass総括
熊本・九州中部では、8月4日早朝にM4.1・最大震度4、その後もM3.9・震度3などが続いたため、高警戒を維持し、前日より注意度を引き上げます。
- 日本全国:🟡 注意
- 熊本・九州中部:🔴 高警戒
- 九州広域:🟠 警戒
- 東北・三陸沖:🟡 注意
- 南海トラフ:🟢 通常
- 首都圏:🟢 通常
- 沖縄・八重山:🟢 通常
- 太陽活動:やや活発
- 地磁気:地磁気嵐が継続
- 電離圏:乱れを予想するが、地震判定には不使用
本日最も重視すべきなのは、熊本周辺で実際に続いている浅い地震、今朝の震度4再発、国土地理院が確認した大規模な地震時地殻変動です。
太陽活動・地磁気・電離圏は観測項目として記録しますが、地震の前兆や予知の根拠とは扱いません。
Earth Compass
予知ではなく、確かな観測から。

